「 混沌を極める米外交と日本の針路 」
『週刊新潮』 2014年6月26日号 日本ルネッサンス 第612号 イラク情勢が激変中である。オバマ大統領の中東政策は破綻したというべき大変化が起きている。 6月10日時点で、アルカイダより尚、過激だとされる「イラク・アルシャムのイスラム国」(ISIS)が、イラク北部の都市モスルを奪い、ティクリートを攻め、シーア派の聖地であるサマーラをも攻撃しつつ、南進を続け首都バグダッドに迫りつつ…
「 戦闘機の異常接近で見えたシビリアンコントロールなき中国 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年6月21日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1039 中国は果たしてシビリアンコントロールの国か。中国人民解放軍は勝手に行動しているのか。この問いに一連の“異常接近”が答えてくれる。 6月11日午前、中国人民解放軍のミサイル搭載のSU27戦闘機二機がまたもや自衛隊の情報収集機に30~45メートルまで異常接近した。危機に晒されたのは、航空…
「 韓国教育長選で左翼系躍進 厳しさ続く日韓関係 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年6月14日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1038 6月4日に行われた朴槿恵政権の中間評価となる統一地方選挙は、よくよく見れば朴大統領の大敗北だった。首長選挙の結果は、表面的に見れば与野党五分五分の結果と見えないわけではない。しかし、韓国社会をむしばむ教育長選挙での大敗という結果を見れば、事の深刻さが見えてくる。朴大統領の求心力はさらに低…
「 “中国は悪者”がアジア諸国の基本認識 」
『週刊新潮』 2014年6月12日号 日本ルネッサンス 第610号 5月30日から6月1日まで、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議は画期的だった。参加諸国の高い支持が日本に集まり、強い批判と反発が中国に集中した。 30日の基調講演で、安倍晋三首相が「法の支配」という言葉を12回口にし、持論の積極的平和主義とそれを具体化する集団的自衛権の行使や国連PKOを含む国際協力推進のため…
「 日本の国造り 神話を想起させる典子女王殿下のご婚約 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年6月7日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1037 「日本の国造りが行われていたはるかな往時にタイムスリップしたような気がします。日本の始まりを伝承する神話が21世紀によみがえったようです」 國學院大學名誉教授の大原康男氏がこう語る。氏は、高円宮妃久子さまの次女、典子さまと婚約なさった出雲大社禰宜(ねぎ)の千家国麿(せんげ・くにまろ)さんに…
「 韓国は朴槿恵大統領で生き残れるか 」
『週刊新潮』 2014年6月5日号 日本ルネッサンス 第609回 朴槿恵大統領の世論迎合政治で情勢がさらに悪化し、韓国は真に存亡の危機に直面している。 北朝鮮による核兵器の実戦配備が現実論として語られる朝鮮半島情勢の緊張は、朴大統領が取り組むべき最優先課題が、国内では「従北勢力」の排除であり、国際社会ではあらゆる方向から迫ってくる中国の影響力をかわすことだと、明確に告げている。に…
「 日本人が明らかにすべき従軍慰安婦の真実 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年5月31日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1036 私たちは自分自身と国家とをどれだけ一体のものとして考えているだろうか。天然の要塞である海に守られてきた日本人は、たくまずして与えられる平和故に、国民を守る枠組みとしての国家の重要性に思いを致すことなく過ごして、今日に至るのではないか。 幕末の安政4(1857)年、幕府の要請によって日本…
「 日本人よ、もっと歴史闘争に参加せよ 」
『週刊新潮』 2014年5月29日号 日本ルネッサンス 第608号 米国カリフォルニア州グレンデール市に建てられた慰安婦像の撤去を求めて裁判を起こした米国在住の目良浩一氏が、5月16日、言論テレビに出演し、米国で展開されている対日歴史非難の主力が韓国人から中国人に移り、日系人までもが加わって日本を貶めている実情を語った。それだけではない。日系・中国・韓国の反日包囲網に米国の世論まで加わ…
「 農家の“復権”を図るために寄生虫のJA全中を解体せよ 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年5月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1035 全国農業協同組合中央会(JA全中)は長年にわたって農家の寄生虫のようだった。農家を助け、繁栄に導き、日本の農業の国際競争力を高めることが農協の存在理由であるにもかかわらず、彼らはその役割を少しも果たさず、日本のコメ農業の衰退をもたらした。 政府の規制改革会議がJA全中の影響力を抑制する…
「 卵と万年筆で考えさせられた月日の飛び去る速さと今後の人生 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年5月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1034 私事で恐縮だが、最近、ある“事件”が起きた。それをきっかけに、随分昔の出来事が脳裏によみがえった。水にこだわっていた時期のことだった。それを通すと、素晴らしく体に良い水が出来るという機械を購入した。ステンレスの箱の中に白金ワイヤのわっかが沈んでいて、そこに電気を通す仕組みである。 …