「 集団自決命令、大江作品の歪曲 」
『週刊新潮』'07年12月6日号 日本ルネッサンス 第291回 第二次世界大戦末期の沖縄で、果たして日本帝国陸軍は住民らに集団自決を命じたのか。大江健三郎氏の『沖縄ノート』(岩波新書)は、軍命令を揺るぎない前提として書かれ、1970年の初版以来、今日まで50刷を重ねてきた。 慶良間列島の渡嘉敷及び座間味両島で集団自決を命令したとされた守備隊長、赤松嘉次大尉と梅澤裕少佐らを、大江氏は〝屠・ー者〟…
「 米国内でも批判強まる対北朝鮮外交 テロ支援国家の指定解除は大いに疑問 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年12月1日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 713 横田めぐみさんの拉致から30年が過ぎた。13歳の少女は43歳となり、横田夫妻は共に70代だ。 「疲れ果ててしまいました」と母親の早紀江さんは語る。「ブッシュ大統領個人は拉致問題をきちんと理解してくださっていると思いますが、国務省には北朝鮮の実像が見えていないのでしょう。私たちには理解できない北朝…
「 やはり試掘だ、東シナ海ガス田 」
『週刊新潮』'07年11 月29日号 日本ルネッサンス 第290回 やはり試掘だ、東シナ海ガス田 11月17日の『産経新聞』に「中国『試掘なら軍艦出す』」という強烈な見出しが載った。日中戦争が始まるかのような見出しは、11月14日に東京で開かれた東シナ海天然ガス田開発についての日中協議で「日本側が協議の停滞を理由に試掘を示唆した際」の中国側の言葉として報じられた。 交渉に臨んだ日本の外務省、…
「 先を見た中国の国際標準化戦略 国益意識が低い日本の最悪のシナリオ 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年11月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 716 インド洋での海上自衛隊の補給活動を再開するための新テロ対策特別措置法案が13日、衆院本会議で可決され、参院に送られた。だが、混迷を極める国会では同法案は審議開始の目途さえ立っていない。 政党に党利党略は当然だが、政党も政治も日本国と国民のためにある。党利党略を超えた国益がなければならず、国益は…
「 韓国大統領選、直前で新たな展開 」
『週刊新潮』'07年11 月22日号 日本ルネッサンス 第289回 韓国大統領選挙まで残り6週間となった11月7日、突然、新しい候補者が名乗りをあげた。10年前、ハンナラ党を創った李会昌(イ・フエチヤン)氏だ。大統領選のトップを走ってきたのは保守系で同党候補の李明博(イ・ミヨンバク)氏、『朝鮮日報』の調査では断トツの55・5%の支持率だ。その後ろに左派の与党候補、鄭東泳(チヨン・ドンヨン)氏が約…













