「 慰安婦問題の意図的歪曲に沈黙は禁物 事実をもって反論する勇気が必要 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年7月7日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 697 米国下院外交委員会は6月26日、慰安婦問題で日本政府に対して「明瞭かつ明確な方法での公式謝罪」などを求める決議案を採決する。決議案は超党派の賛成多数で可決される見通しだ。 その内容はざっと以下のとおりだ。「日本帝国軍隊は若い女性を強制的に性的奴隷化した」「日本国政府による強制的…
「 誰が日本国の名誉を守るのか 」
週刊『週刊新潮』 2007年5月17日号 日本ルネッサンス 第263回 4月11日、名越二荒之助氏が84年の生涯を閉じたことを、私は小さな記事で知った。言論人としての氏の存在が大きかっただけに、お会いしたこともない氏の逝去を心から悼むものだ。 氏は大正12年岡山県生まれ、敗戦でソ連に抑留され、復員後、教員となり、後に高千穂商科大学教授に就任、1997年に退任後は執筆、言論活動に専念。…
「 外国特派員団に南京事件否定論 」
週刊『週刊新潮』 2007年4月19日号 日本ルネッサンス 第260回 4月2日、立命館大学教授の北村稔氏が東京有楽町の外国特派員協会(FCCJ)で講演した。テーマは「南京事件」或いは「南京大虐殺」である。氏は『「南京事件」の探究 その実像をもとめて』(文春新書)の著者で、今回は同書の英訳本『The Politics of Nanjing』(University Press of Ame…
「 沖縄の集団自決をめぐる教科書検定に異議を唱えたNHKの偏向報道 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年4月14日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 686 高校の歴史教科書における沖縄戦についての記述に、文部科学省から検定意見が付いたとして、3月30日のNHKはこれを大きく報じた。検定で問題とされたのは、第二次世界大戦末期の沖縄戦において、旧日本軍が住民に集団自決を命じたというくだりである。NHKはまず、集団自決を命じたとされて…
「 国際的反日情報戦に立ち向かえ 」
週刊『週刊新潮』 2007年月3日29号 日本ルネッサンス 第257回 駐日米国大使のトーマス・シーファー氏が、米国下院公聴会で証言した元慰安婦の言葉を「信じる」と語っている。3月17・18日付の「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙が報じたもので、大使は「女性たちは売春を強要された」として旧日本軍による強制は「自明の事実だ」とも述べた。 拉致問題を深く理解し、横田早紀江さん…
「 慰安婦問題と水面下でつながる一連の120兆円もの対日企業訴訟を忘れるな 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年3月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 683 今、日米関係を大切にしたいと考える人ほど、眼前の摩擦についてどうすべきか、悩んでいるのではないか。眼前の摩擦とは、言うまでもなく、米国民主党のマイク・ホンダ下院議員らが提出した、慰安婦問題に関して日本政府に“公式”かつ“曖昧さのまったくない&…
「 妥協の積み重ねで『強制』の濡れ衣 慰安婦問題は根本から論じ直すべき 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年3月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 682 米国下院本会議に、慰安婦問題についての対日政府非難決議案が上程された。1996年以降、6回目の試みで、これまでは否決されてきたが、今回は成立しそうな勢いだ。決議案の提出者は日系三世のマイケル・ホンダ議員。同案は、事実関係において決定的に間違っている。 ホンダ議員らはもともと、…
「 中国残留孤児がなぜ生まれたか 今語ることこそ真の歴史教育になる 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年2月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 678 1月31日、安倍晋三首相は“中国残留孤児”の代表らと会い、「法律的な問題や裁判とは別に、新たな対応を考える」と述べ、彼らの置かれた苦難の状況に、政治的判断で支援の手を差し伸べる決意を語った。 全国15地方裁判所で約2,200人の“孤児…
「 沖縄集団自決、梅澤隊長の濡れ衣 」
『週刊新潮』 '07年1月4日・11日号 日本ルネッサンス 第246回 2006年も多くの取材をした。そのなかでも、10月18日に東京市谷で会った梅澤裕氏は今後の日本のあるべき姿を物語るうえでも、印象深い人だった。 氏は12月21日で90歳になった。祖父、一直は日清戦争の騎兵、父、英彦は日露戦争の軍人だった。父は陸軍士官学校16期生で、板垣征四郎、土肥原賢二、永田鉄山らとは自宅を訪…
「 東京裁判史観を根底から覆す新事実を書物から得た米国 日本は『馬の耳に念仏』か? 」
『週刊ダイヤモンド』 2006年5月20日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 641 馬の耳に念仏。日本国の幾人かの政治家や政党を観察していて感ずるのが、失礼ながら、この言葉である。現在の日本にとって最も大きな課題の一つは、日本攻勢を強め続ける中国との関係について、日本の主張を広くわかりやすく、国際社会に伝えていくことだ。 そのときに必要なのが、歴史の知識である。…