「 大統領就任には党内対立の克服が鍵 李明博氏の手腕は日韓関係にプラス 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年9月1日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 704 韓国の野党、ハンナラ党の大統領候補は接戦のすえ、前ソウル市長の李明博(イミョンバク)氏に決定した。対立候補で故朴正煕(パクチヨンヒ)大統領の娘である朴槿恵(パククネ)氏に得票率1.5%の差で競り勝ったのだ。12月19日に予定されている大統領選挙では、国民の70%近くの支持を受けるハンナラ党が、わ…
「 韓国大統領候補は苦労の辣腕家 」
『週刊新潮』 2007年7月19日号 日本ルネッサンス 第272回 韓国野党、ハンナラ党の大統領候補に、前ソウル市長の李明博(イ・ミョンバク)氏が選ばれた。8万1,084票の得票で、対立候補の朴槿恵(パク・クネ)氏に2,452票の差をつけた。 韓国論壇の雄、『月刊朝鮮』の元編集長で、現在、韓国で最も影響力のある言論人といわれる趙甲済(チョウ・カブチェ)氏は、今回の選挙は韓国の有権者の間に新しい…
「 対北朝鮮融和策に向かう米国 日本は不条理な妥協に走るな 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年8月25日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 703 お盆休みの最中に『産経新聞』中国総局長の伊藤正氏が“金正日総書記のブッシュ大統領への手紙”とそれに呼応する米国外交を報じた。これは北朝鮮に関して、事実上、日本の主張を切り捨てるものであり、日本に突きつけられた米国共和党の超現実主義路線の新たなる事例である。…
「 韓国ハンナラ党よ、信念を持て 」
『週刊新潮』 2007年7月19日号 日本ルネッサンス 第272回 韓国ハンナラ党よ、信念を持て 韓国政界が荒れ模様だ。結果次第では、事実上韓国が北朝鮮に呑み込まれる。経済も社会も、圧倒的に北朝鮮に優り、国民が努力して豊かさ、自由、幸福を実現してきた韓国が、国全体が収容所になり果てたあの北朝鮮の前に、自ら膝を屈して身を投げ出す動きを見せ始めたのだ。 この不可解な動きは、意外にも、こ…
「 朝鮮総連と結託して違法脱法を支援した元公安調査庁長官らの背信行為 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年6月30日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 696 非合法のテロや暴力、謀略を用いて日本社会を混乱させたり社会秩序や国家体制を破壊する組織を監視するのが、公安調査庁の責務である。ひと言でいえば、破壊活動防止法(破防法)を特定組織に適用するか否かを決定するのが公安調査庁だ。 その組織の長を務めた緒方重威氏が、日本人拉致にも手を貸し…
「 理屈に合わない支援には協力の必要なし 6ヵ国協議脱退も含めて姿勢を堅持せよ 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年2月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 679 三連休最後の2月12日、拉致被害者の家族会、救う会の主催で、「中山恭子拉致問題対策本部事務局長に聞く」という緊急集会が東京で開かれた。 横田めぐみさんの両親が、夜も眠れずに悩んだすえ、実名を公表、拉致被害を訴える第一回の国民集会の開催から、今年は10年目になる。 この10年間…
「 米国の対北朝鮮政策の根本は不変 日米の圧力政策こそ継続すべき 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年2月10日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 677 米朝関係が動いているかに見える。ヒル米国務次官補は北朝鮮首席代表、金桂冠外務次官と、1月16日からの3日間、ベルリンで都合九時間、会談した。両者の接触はその後の北京会談につながることになった。この間、米国の対北朝鮮金融制裁が一部解除されるとの観測が頻(しき)りだ。 米国の北朝…
「 北朝鮮に振り回される六ヵ国協議 カギ握る唯一の手段が日本の核論議 」
『週刊ダイヤモンド』 2006年12月30日・2007年1月6日 新春合併号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 672 一年一ヵ月ぶりに開かれた六ヵ国協議では、北朝鮮の核保有国としての強硬主張が目立ち、米国が振り回される場面が続いた。北朝鮮は、核放棄には、金融制裁と国連制裁決議に基づく全制裁の解除、軽水炉の提供がまずなされるべきで、核議論のため…
「 金正日体制をまた一歩崩壊に近づけた中国による北朝鮮聖地での軍事訓練 」
『週刊ダイヤモンド』 2006年12月16日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 670 朝鮮半島問題の専門誌「現代コリア」(2007年1・2月号)の佐藤勝巳、花房征夫両氏の対談がおもしろい。 佐藤氏は現代コリア研究所所長、花房氏は東北アジア資料センター代表である。花房氏は過去3年間、毎年、中朝国境2,000キ…
「 拉致で初の国際会議、狙いは中国 」
『週刊新潮』 '06年12月7日号 日本ルネッサンス 第242回 北朝鮮の6か国協議への首席代表、金桂寛(キムゲグアン)外務次官が11月28日、強気の発言を行った。 「核実験を通じて、我々に対する制裁の圧力に対応できる防御策をとっているので、堂々と話ができる」 「(米国との争点は)余りにも多い。今から絞らなければならないので話し合ってみないとわからない」 核保…