「 北朝鮮外交成功のためには日本側の窓口一本化が必要 」
『週刊ダイヤモンド』 2003年1月11日早春号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 476回 13歳で姿を消した娘の子どもが15歳で見つかった。失踪した娘と同じ年ごろの孫に会いたいと思う気持ちは、ごく自然なものだ。 だが、横田滋さんは昨年12月24日、安倍晋三副長官に「北朝鮮には行きません」とあらためて報告した。行きたい、しかし、利用されかねないと、揺れる滋さんを説得したのは息子の拓也…
「 えひめ丸事故を教訓に考える死生観の隔りと謝罪への対応 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年12月28日・2003年1月4日新春合併号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 475回 2001年2月9日、ハワイ沖で愛媛県立宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」を沈没させた、米国原子力潜水艦「グリーンビル」のスコット・ワドル元艦長が来日した。2002年12月15日に宇和島市を訪れ、同校に建てられた慰霊碑に献花した。 同事件を軸に展開された日米の対応と反応…
「 かたち整えて内容置き去り個人情報保護法修正案の欠陥 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年12月21日新年特大号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 474回 悪評高かった個人情報保護法案が廃案にされ、次の通常国会で新たに提出されることになった。だが、新たに提出される修正法案は、個人情報保護法と呼ぶにはいくつか見逃すことのできない欠陥を含んでいる。 個人情報保護法案には2種類ある。民間企業の有する個人情報を守る民間個人情報保護法案と、行政機関の…
「 慶應は福澤翁の精神を忘れ政治の思惑に屈服したか 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年12月14日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 473回 「自分の面子にこだわって、李登輝さんの訪日を妨げた人がいる」 台湾総統府国策顧問の金美齢さんが、こう言って憤っている。 台湾人を弾圧した蒋介石総統下の国民党政権時代、その反国民党政権の言動ゆえに祖国に戻ることさえできなかった金さんは、自由を愛する精神で自らを支えてきた台湾人だ。李前総統は11月…
「 台湾前総統訪日拒否をめぐる交流協会“態度豹変”の背景 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年12月7日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 472回 台湾には、世界のどの国と比べても際立つほどの、親日感情がある。加えて、日本の書籍や雑誌を丹念に読み、日本の現状に注目し続ける知識階級が存在する。 国際社会でこれほど日本を識り、親しい気持ちを抱いている人びとは少ないが、そうした台湾人の代表が、李登輝前総統であろう。李氏は11月の慶應義塾大学「三田祭…
「 情報提供者に対する政府の国家らしからぬ扱いと無策 」
『 週刊ダイヤモンド 』 2002年11月30日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 471回 北朝鮮から逃れてきた数少ない在日朝鮮人、青山健熙(けんき)氏をめぐって、烈しい綱引きが行われている。 青山健熙は仮名である。彼は日本生まれの在日朝鮮人で、祖国に憧れ、1960年に祖国建設事業のため北朝鮮に渡った。38年間、彼(か)の国で種々の工作活動に就き、海外での仕事もこなした。幅広い仕事…
「 対イラク・国連決議成立で転換迫られる日本の国防戦略 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年11月23日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 470回 米国の中間選挙で、共和党が上下両院および知事選挙でも勝利を収めた。大統領の党が議会をも制するのは、1902年のセオドア・ルーズベルト大統領(共和党)、34年のフランクリン・ルーズベルト大統領(民主党)以来、3度目だそうだ。 さらにブッシュ政権の主張するイラクへの決議案は、国連の安全保障理事会で1…
「 道路公団改革の足を引っ張る張本人は小泉首相か 」
『週刊ダイヤモンド 2002年11月16日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 469回 驚いた。真偽のほどはあとひと月もすれば白日の下に明らかになるが、道路関係四公団の改革の足を引っ張っているのは、じつは、小泉首相その人であるかもしれない。 四公団の改革案は現在、民営化推進委員会が討議中だ。8月末に出された中間整理案では、四公団のすべての資産と債務を引き継ぐ「保有・債務返済機構」を設…
「 “孫の涙”で幕引きを狙った北朝鮮の意図はすでに崩壊 」
『 週刊ダイヤモンド 』 2002年11月9日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 468回 15歳の女の子はよく“戦った”。10月25日のフジテレビで、2時間にわたる特別番組の主役として取材に応じさせられた金恵京(キムヘギヨン)さんの姿を見て感じたことだ。 祖父母と確認された横田滋さんと早紀江さん夫妻は、15歳の少女に拉致事件のことを尋ねるのは酷であると抗議した。被害者の家族会も同様…
「 五人の帰国は謎解きの始まり 情報公開求める戦いの段階へ 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年11月2日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 467回 「親を取るか、子どもを取るか」。蓮池透さんが弟の薫さんの心境について語った言葉だ。24年ぶりに帰国した弟を、蓮池さんは明らかに日本にそのままとどめたいと考えている。 帰国当時の蓮池薫さんはじめ他の4人の方がたの表情は、固く暗かった。帰国した日の夕方、初めて記者会見に臨むために控え室に集っていたとき…












