「 文在寅の強行策、韓国崩壊の危機が現実的に 」
『週刊新潮』 2019年12月26日号 日本ルネッサンス 第882回 今月16日、日韓間の戦略物資の輸出管理をめぐって東京で日韓の局長級による政策対話が持たれた。日本側はこれを日韓の「対話」と位置づけ、韓国側は「協議」だと主張する。 対話と協議では意味は全く異なる。対話は意見交換であり、相互の立場を相手に十分説明することだ。他方、協議は互いの主張を展開して交渉することを意味する。中部…
「 世界基準に大きく遅れた原子力規制委 」
『週刊新潮』 2019年12月19日号 日本ルネッサンス 第881回 2019年が暮れると、年明けの1月14日に国際原子力機関(IAEA)の調査チームが来日する。16年1月、彼らは原子力に関する国際社会の権威として上級専門家19人から成るチームを12日間にわたって日本に派遣した。原子力規制委員会(規制委)と原子力規制庁の仕事振りを検証して、約130頁の報告書を発表した。そこには厳しい意見が…
「 中国の弾圧に日本こそ物申せ 」
『週刊新潮』 2019年12月12日号 日本ルネッサンス 第880回 香港問題にどう対処するかは、日本がどんな国でありたいかという問いと表裏一体である。 米国では、上下両院がほぼ全会一致で可決、トランプ大統領が署名して11月27日、香港人権・民主主義法が成立した。一国二制度の下で香港人の高度な自治が守られているかを調べ、人権侵害に関わった当局者の在米資産の凍結や米国への入国禁止を大統…
「 国会議員は中国の香港弾圧に物申せ 」
『週刊新潮』 2019年12月5日 日本ルネッサンス 第879回 11月24日の香港区議会(地方議会)議員選挙は民主派勢力が全18区で圧勝した。452議席中約85%の385議席を獲得、投票率は過去最高の約71%だった。香港人の究極の危機意識が反映されている。 6月以来、香港政府とその背後の北京政府が香港人の要求を退け弾圧し続けた中で、香港は中国ではないと主張する民主派の勝利は当然であ…
「 桜を見る会の攻防が示す政治の劣化 」
『週刊新潮』 2019年11月21日号 日本ルネッサンス 第877回 問題だらけの朝鮮半島、要求する米国、一党独裁の不気味さを偽りの微笑で隠して膨張する中国。日本はこうした難題に直面している。どれも解決は容易ではない。そこでいま、一番働かなければならないのが政治家だ。厳しい国際情勢を理解し、解決策を打ち出し、国益を守り通さずして、政治家たる意味はない。 にも拘わらず、彼らは一体何をし…
「 「嘘の国」韓国を批判する愛国の書 」
『週刊新潮』 2019年11月21日号 日本ルネッサンス 第877回 文在寅韓国大統領の反日・親北朝鮮、さらに社会主義路線に異を唱え、立ち上がる人々が急増中だ。文氏の「反日」に反対する戦線の最前列に立つのが元ソウル大学経済学部教授、李栄薰(イヨンフン)氏で、その編著書、『反日種族主義』(以下『種族主義』)はベストセラーになっている。反文在寅運動の理論的支柱ともなった同書の日本語版が間もなく…
「 萩生田氏の心優しい本質を見よ 」
『週刊新潮』 2019年11月7日 日本ルネッサンス 第876回 「朝日新聞」の萩生田光一文部科学大臣に対する批判が凄まじい。大学入学共通テストの内、英語のテストで活用予定だった民間試験に関する発言への批判だ。 周知のように萩生田氏は今月1日、英語の民間試験の利用を2024年度実施に向けて延期すると発表した。歴代の文科大臣らが決定に関わり、準備が進んでいた中での延期決定には、文科省事…
「 国民革命デモ、文氏の横暴を止められるか 」
『週刊新潮』 2019年11月7日号 日本ルネッサンス 第875号 韓国国民が闘っている。ソウルでは10月3日の「開天節」(韓国の建国記念日)に続いて、9日の「ハングルの日」にも文在寅大統領の内外政策すべてに反対する大規模デモが行われた。25日夜から26日にかけても国民各層が集結し文政権打倒を叫んだ。 彼らの要求は、娘の不正入学をはじめ数々のスキャンダルを抱える曹国氏の法務大臣辞任か…
「 戦中の教科書『初等科國史』に感動した 」
『週刊新潮』 2019年10月31日号 日本ルネッサンス 第874回 『なぜ秀吉はバテレンを追放したのか』(ハート出版)の著者、三浦小太郎氏から、同出版社の『復刻版 初等科國史』をいただいた。 これは、上巻が国民学校5年生用、下巻が6年生用として、週2時間の国史の授業で使用されていたものを復刻して一冊にまとめたものだ。 巻末にある三浦氏の解説によると、国民学校は昭和16年3月、…
「 再考すべきだ「習主席」への国賓待遇 」
『週刊新潮』 2019年10月24日号 日本ルネッサンス 第873回 いま香港で「香港に栄光あれ」という歌が歌われている。合唱者も楽器奏者も全員が黒装束に黒マスクだ。 「なぜ涙が止まらないの なぜ怒りに震えるの 頭をあげ沈黙を破り叫べ 自由よここに舞い戻れ(後略)」 彼らは「自由で輝く香港」を取り戻すために、歌い続ける。 6月9日に香港住民750万の内100万人が逃亡犯条…