「 人口学から見て非常に脆弱な中国 日本の真の国難も同様だ 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年8月4日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1242 シンクタンク「国家基本問題研究所」は今年5月、創立10周年国際セミナーにフランスの歴史人口学者で家族人類学者のエマニュエル・トッド氏を招いた。氏は国家や国際関係を経済や軍事を軸とした戦略論ではなく、人口や家族形態の変化を軸に論ずることで知られる。 たとえば博士号を取得した若き研究者の時代…
「 虐待死なくすために全件情報共有を 」
『週刊新潮』 2018年8月2日号 日本ルネッサンス 第813回 東京都目黒区で5歳の船戸結愛ちゃんが両親から虐待を受けて死亡したのは3月2日だった。結愛ちゃんは1月23日に、父親の船戸雄大容疑者(33歳)と母親の優里容疑者(25歳)に連れられ、香川県善通寺市から目黒区に転居した。 それからひと月と1週間、結愛ちゃんは、「もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします」と書…
敵味方逆転の摩訶不思議な米露首脳会談 トランプ氏の非難はいつか必ず日本にも
『週刊ダイヤモンド』 2018年7月28日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1241 7月16日、フィンランド・ヘルシンキでの米露首脳会談はおよそ万人の予想を超えた。米CNNのクーパー・アンダーソン記者は「自分が報じてきたこれまでの如何なる首脳会談に較べても、米国と米国民にとって恥ずかしい内容だった」と伝えた。CNNはトランプ政権に必要以上に厳しいが、今回は、「米国人ならそう感…
「 トランプの独批判は即日本批判だ 」
『週刊新潮』 2018年7月26日号 日本ルネッサンス 第812回 この記事はヘルシンキでトランプ・プーチン会談が行われている日に書いている。米露首脳会談の結果はわからないが、プーチン大統領にとって開催しただけで得るものが多く、トランプ大統領にとっては、「シンガポール型首脳会談」になると見てよいだろう。トランプ氏の「大言壮語」の割には米国が得るものは甚だ少ないという意味だ。 私たちは…
「 敵味方の区別つかないトランプ外交で欧州情勢が激変する可能性に現実味 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年7月21日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1240 6月上旬、カナダでの先進7カ国首脳会議(G7)に出席したトランプ米大統領は孤立した。「6対1」のサミットと表現されたG7の2日目午後の会合を欠席して、トランプ氏は北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長に会うためにシンガポールに向かった。 7月11、12日の両日、ベルギーでのNATO(北大西洋条…