「 中国の軍事膨張で正念場の日本 」
『週刊新潮』 2018年8月30日号 日本ルネッサンス 第816回 8月16日、米国防総省は、中国の軍事・安全保障の動向に関する年次報告書を公表した。非常に堅実で説得力のある内容だ。日本がいよいよ正念場に立たされていることを切実に感じさせられるものでもあった。 ここで重要なのは国防総省や国家安全保障会議(NSC)の考え方と、トランプ大統領自身の考え方がどこで重なり、どこで離れていくの…
「 日本国憲法を「絶対善」とする不可思議 改憲で自由なくなるなら根拠示すべきだ 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年8月25日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1244 夏休みは、NHKのプロパガンダの季節か。そのように感じさせる戦争にまつわる番組を、NHKは何本も放映していた。 日本は大東亜戦争で敗北したのである。辛い体験であるのは当然だが、NHKの報じ方はあえて言えば「軍と政府が悪い」「国民が犠牲にされた」という相も変わらぬ短絡な構図だった。 そ…
「 朝日英字報道は今も慰安婦で印象操作 」
『週刊新潮』 2018年8月16・23日合併号 日本ルネッサンス 第815回 慰安婦は日本軍が強制連行したのであり、自分は実際に慰安婦を「狩り出した」と大嘘をついた故吉田清治氏を、朝日新聞は何十年にもわたって持ち上げた。 朝日はしかし、吉田氏の話はすべて虚偽であるとして関連記事を取り消した。それが4年前の8月だった。 イデオロギーとして慰安婦強制連行を主張し続ける少数の人々や、…
「 中国マネーが席巻する征服と略奪の網 日本は負の流れ変える歴史的使命がある 」
『週刊ダイヤモンド』2018年8月11・18日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1243 中国で異変が起きている。7月26日、北京の米大使館付近で爆発事件が発生、中国当局は内蒙古自治区出身の26歳の男を拘束した。情報筋は、少数民族に対する苛酷な監視の網をくぐってモンゴル系の青年が爆弾を所持して北京中心部の米大使館に近づくなど、あり得ないと強調する。 「産経新聞」の…
「 複雑な欧州情勢に見る日本への教訓 」
『週刊新潮』 2018年8月9日号 日本ルネッサンス 第814回 トランプ米大統領は、ブリュッセルで行われたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議に先立つNATO議長との会談で、メルケル独首相を「ロシアの捕虜だ」と貶めた。NATO諸国が軍事費を増やして備えを進めているロシアに対して、ドイツは「ノルドストリーム2」と呼ばれる海底ガスパイプラインの敷設で協力し、ロシアの天然ガスをはじめとするエネ…