「 米国は「力による平和」で台湾を守るか 」
『週刊新潮』 2024年8月1日号 日本ルネッサンス 第1108回 「2024年の選挙はドナルド・トランプが負けることになるが、まだ何とかなるかもしれない」 これは7月21日の米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」(WSJ)の社説冒頭である。WSJがこんな社説を書いた理由は、その同じ日、バイデン氏の大統領選挙撤退表明を受けてトランプ氏が悪態の限りを尽くしてこう発信したからだった。 …
「 こんなに違う、日米のテロへの反応 」
『週刊新潮』 2024年7月25日号 日本ルネッサンス 第1107回 米東部ペンシルベニア州バトラーで13日午後6時すぎ、演説中だったトランプ前大統領が銃撃された。トランプ氏は右耳を負傷、直後に身をかがめて次の襲撃を回避した。氏は14日に保守系の「ワシントン・エグザミナー」誌のインタビューでこう語っている。 「撃たれた際、後方を向くほんのわずかな動作で死を免れた」 ニュース映像…
「 若者が花開かせる安倍総理の志 」
『週刊新潮』 2024年7月18日号 日本ルネッサンス 第1106回 暗殺から2年、安倍晋三総理を追慕する人々の心情は少しも変わっていない。6月30日には夫人の昭恵さんが三回忌の法要を主催し、7月7日には「創生『日本』」の国会議員らが安倍氏を偲び志を継承するとの想いで集まった。 ちなみに創生日本は保守勢力の再結集を掲げて自民党の中川昭一元政調会長と安倍晋三氏らが創った派閥横断の勉強会…
「 ウ戦争、敗北の危機にあるのは我々か 」
『週刊新潮』 2024年7月11日号 日本ルネッサンス 第1105回 安倍晋三総理が暗殺されて2年が過ぎようとしている。1人の政治家がいなくなっただけで、こんなに世の中が不安定になるのか。この1~2年の日本社会の、否、国際社会全体の混乱振りが安倍氏の存在の大きさを痛感させる。 世界戦略と安全保障の視点から、安倍氏が常に警戒していたのが中露の結びつきだった。右の両国が緊密な関係を築くと…
「 自民再生へ、志ある政治家よ立ち上がれ 」
『週刊新潮』 2024年7月4日号 日本ルネッサンス 第1104回 国会が事実上閉幕した6月21日の金曜日、午後9時配信の「言論テレビ」の準備をしていたときのことだ。Xで岸田文雄首相が橙色地の枠に黒々と「憲法改正」と書かれた画像を添付した投稿を発信した。驚いた。 瞬時にさまざまな想いが噴き出した。まず、「今更?」という興醒め感である。次に、「現実が見えない人なんだなあ」と、嘆息した。…