「 河野支持、若手議員はそれで良いのか 」
『週刊新潮』 2021年9月23日号 日本ルネッサンス 第967回 自民党総裁選挙は河野太郎、岸田文雄、高市早苗の三氏で争われる。どの世論調査でも河野氏が断トツに高い支持率を得ている。これら一連の数字に強く影響されて、自民党議員、三回生以下の若い議員が河野氏の支援に回ろうとしている。ここでは都合上、年齢に関わりなく彼らを「若手議員」と呼ぶ。彼らに問いたい。なぜ河野氏なのか、と。 慌て…
「 『情報と国家』、日本への警告の書 」
『週刊新潮』 2021年9月16日号 日本ルネッサンス 第966回 昔から日本はスパイ天国だと見做されてきた。少しずつ改善されてはいるが、現在もそうではないか。 同盟国の米国は長年、日本に情報を渡せば必ず中国やロシアに筒抜けになると警戒し続けた。そして中国を筆頭に諸国のスパイや工作員は働き易く与(くみ)し易い日本が、今でも大好きだ。 南モンゴル出身で天安門事件勃発の年に来日、2…
「 薬害エイズを怠慢の口実にする厚労省 」
『週刊新潮』 2021年9月9日号 日本ルネッサンス 第965回 気になることを二度続けて聞いた。中国の武漢から始まったコロナウイルスと変異株に国際社会全体が翻弄されている中、厚生労働省が日本製のワクチンや治療薬の承認に消極的なのは、薬害エイズで酷く非難された苦い記憶ゆえだというのである。 一度目は有力政治家から、二度目は8月25日、BSフジの「プライムニュース」で、外交評論家の宮家…
「 アフガン陥落、米中再接近も視野に 」
『週刊新潮』 2021年9月2日号 日本ルネッサンス 第964回 アフガニスタン全土がタリバンの手に落ちた。タリバンの勢力が首都カブール近郊に迫った8月15日、米軍の大型輸送機が低く空を飛び交い、米国人や米国に協力したアフガニスタン人の国外脱出が加速した。空港は大混乱となり、バイデン大統領もブリンケン国務長官も、タリバン勢力の全土制圧の速度は「予想以上だった」と認めた。タリバンとの20年戦…
「 韓国MBC、呆れるばかりの低レベル 」
『週刊新潮』 2021年8月26日号 日本ルネッサンス 第963回 8月10日、韓国の文化放送(MBC)の『PD手帳』が「不正取引・国情院と日本極右」という番組を放送した。日本語に訳してもらって視聴したが、「調査報道」とは名ばかりのお粗末な内容だった。 番組では具体的な証拠を示さず、私が理事長を務めるシンクタンク、国家基本問題研究所(国基研)が韓国の情報機関、国家情報院(国情院)から…