「 岸田首相の危うい「宏池会路線」 」
「週刊新潮」 2021年12月23日号 日本ルネッサンス 第980回 岸田文雄政権発足から日も浅い為、評価を下すのには慎重であるべきなのは当然だ。しかし、早くも先行き不透明感が顕れてきたのではないか。宏池会に脈々と伝わる何ともいえない対中宥和姿勢、優柔不断、結果としての手遅れ感が否めない。 支持率も安定しているかに見える岸田政権だが、北京五輪に関して首相がどのように考えているのか、明…
「 中国が慄いた「台湾有事」の安倍発言 」
『週刊新潮』 2021年12月16日号 日本ルネッサンス 第979回 「昨日(12月2日)、たまたま一緒に食事をしました。菅さん、萩生田さん、加藤勝信さんと。大変元気な姿を見て嬉しくなりました」 3日の「言論テレビ」で安倍晋三元首相は菅義偉前首相についてこう語った。安倍・菅両氏の間に隙間風が吹いているとの言説については、 「私と菅さんとの人間同士、政治家としての絆は他の人にはわ…
「 民主主義サミットで迷走する米国 」
『週刊新潮』 2021年12月9日号 日本ルネッサンス 第978回 バイデン大統領、大迷走か。 12月9、10日にバイデン氏が主催する「民主主義サミット」への招待国リストを見ての第一印象である。 民主主義サミット開催は2020年の大統領選挙で氏が公約した。目的は、➀民主主義国を権威主義から守る、➁汚職撲滅、➂人権尊重の促進である。 米国務省は国連に加盟する193か国から1…
「 核先制不使用は逆に危険を招く 」
『週刊新潮』 2021年12月2日号 日本ルネッサンス 第977回 11月15日、バイデン米大統領と習近平国家主席がオンライン首脳会談を行った。その翌日、ホワイトハウスは、両首脳が核の軍備管理に関する交渉開始の可能性を探ることに同意したと発表した。 安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバン氏も「両首脳は戦略的安定性に向けて前向きの議論を開始することで合意した」「ここから如何に…
「 「台湾有事」への備えを急げ 」
『週刊新潮』 2021年11月25日号 日本ルネッサンス 第976回 「私が総理なら合同訓練も含めて、ガッツリ受けてやりますね。台湾有事が起きたら、明らかに日本の安全にも関わります。台湾にお住まいの邦人保護をどうするのか。放置してよい課題ではありません」 高市早苗自民党政調会長が11月12日の「言論テレビ」で語った。これは米国務長官のブリンケン氏が11月10日、中国が台湾の現状を力に…













