「 核先制不使用は逆に危険を招く 」
『週刊新潮』 2021年12月2日号 日本ルネッサンス 第977回 11月15日、バイデン米大統領と習近平国家主席がオンライン首脳会談を行った。その翌日、ホワイトハウスは、両首脳が核の軍備管理に関する交渉開始の可能性を探ることに同意したと発表した。 安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバン氏も「両首脳は戦略的安定性に向けて前向きの議論を開始することで合意した」「ここから如何に…
「 「台湾有事」への備えを急げ 」
『週刊新潮』 2021年11月25日号 日本ルネッサンス 第976回 「私が総理なら合同訓練も含めて、ガッツリ受けてやりますね。台湾有事が起きたら、明らかに日本の安全にも関わります。台湾にお住まいの邦人保護をどうするのか。放置してよい課題ではありません」 高市早苗自民党政調会長が11月12日の「言論テレビ」で語った。これは米国務長官のブリンケン氏が11月10日、中国が台湾の現状を力に…
「 中国核弾頭1000発の恐怖 」
『週刊新潮』 2021年11月18日号 日本ルネッサンス 第975回 中国の習近平国家主席の毛沢東化、終身皇帝への道がまた一歩、確実に前進した。今月8日から開催された重要会議、第19期中央委員会第6回総会(6中総会)の最終日に当たる11日には習氏の「第3の歴史決議」を採択する。 毛沢東の「若干の歴史問題に関する決議」(1945年4月)、鄧小平の「建国以来の党の若干の歴史問題に関する決…
「 自民大勝利、立民共産大惨敗の意味 」
『週刊新潮』 2021年11月11日号 日本ルネッサンス 第974回 衆議院議員選挙で岸田自民党は予想外に善戦し261議席を獲得した。その岸田文雄首相と選挙前の10月29日、「言論テレビ」で対談した。 岸田氏はコロナ、経済、安全保障を三つの重要政策として訴えたが、焦眉の急は安全保障問題だ。日本維新の会が41議席と大躍進し、公明党も32議席をとり3党で憲法改正に必要な3分の2以上も獲得…
「 「立共合作」に隠された危うい路線 」
『週刊新潮』 2021年11月4日 日本ルネッサンス 第973回 日本共産党の志位和夫委員長は10月25日、BSフジの「プライムニュース」で、中国との向き合い方について、日本は軍事力を増強するのではなく話し合いで対処すべきだと主張した。その上防衛費は今より1兆円も削減すべきだとも語った。 共産党の的外れは甚しい。志位氏はきちんと現実を見よ。中国が南シナ海でフィリピンの島を奪ったとき、…