「 サイバーの脅威、日本よ発奮せよ 」
『週刊新潮』 2015年10月15日号 日本ルネッサンス 第675回 米国務省のラッセル国務次官補が10月2日、ニューヨークで興味深い発言をした。 米中首脳会談に先立ち、米国は中国に対して、彼らがサイバー攻撃で米企業から盗み取った通商上の機密を利用し、莫大な利益を上げている実態を突きつけたというのだ。オバマ大統領もケリー国務長官も「容認できない」と強く警告してきたとも述べている。 …
「 米国は寛容な対中戦略を改め無法ぶりを許さない姿勢を 」
『週刊ダイヤモンド』 2015年10月10日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1103 9月末の米中首脳会談で最も充実した社説を出したのが米国の「ウォールストリート・ジャーナル」(WSJ)紙だったと思う。 同紙は9月25日付で「北京の新しい秩序」と題する社説を掲げ、これからの対中政策のあるべき姿を説いた。社説はまず両国間に考え方の違いはあるが、米国は、冷戦終結後の国際社…
「 対中せめぎあい、まず中国を知ることだ 」
『週刊新潮』 2015年10月8日号 日本ルネッサンス 第674回 果たして国際社会はどの方向に進むのか。パクスアメリカーナ(米国による平和と秩序の維持)か、「中国の夢」「中華民族の偉大なる復興」を謳う中国の下でのパクスシニカへの道か。この岐路の前で行われたのが9月25日の米中首脳会談だった。 訪米した習近平主席は9月23日、まず最初の訪問地ワシントン州シアトルで、ボーイング社の航空…
「 李登輝元台湾総統が語る「本当に頼れる国は日本」 」
『週刊ダイヤモンド』 2015年10月3日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1102 台湾安全保障協会主催の「アジア太平洋地域の平和と安全セミナー」で講演するために、久しぶりに台湾を訪れた。 米国が世界の警察官ではないと宣言し、中国が力に任せて膨張する中、中国不変の最大の狙いが台湾併合である。これまで台湾の強力な後ろ盾だった米国だが、実は中国との外交取引の中で、台湾擁護の…
「 日台の絆を深めた安保法制 」
『週刊新潮』 2015年10月1日号 日本ルネッサンス 第673回 9月18日午後、台北に向かい、19日午前には「両岸関係とアジア太平洋地域国際平和セミナー」に出席した。午前8時すぎに会場に行って驚いた。台湾の関係者らが「安保法制成立、おめでとうございます」と次々に声を掛けてきたのだ。 彼らは、真夜中すぎまでずっとテレビで見ていたという。中国の脅威を生々しい現実として、また重圧と…













