「 『米百俵』の長岡の精神に似合うか、田中眞紀子氏釈然としない出馬表明 」
『週刊ダイヤモンド』 2003年10月18日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 514回 田中眞紀子元外相が、次の衆議院選挙に出馬するらしい。一方、辻本清美氏は出馬せずと報じられた。 釈然としない人も多いに違いない。もっとも、眞紀子氏は潔白を主張して不起訴になったのだから、出馬に不都合はないという立場なのかもしれない。 しかし、長岡市で中学から高校まで4年半を過ごした者として、さま…
「 派閥政治の終焉で原点復帰 小選挙区制での自民・民主両党の政策論争に期待 」
『週刊ダイヤモンド』 2003年10月4日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 512回 「派閥の崩壊」と形容された9月20日の自民党総裁選挙で、“鉄の団結”橋本派の藤井孝男氏は、小泉純一郎首相に大差で敗れ、手勢15人の弱小派閥の高村正彦氏とほとんど同数の国会議員票しか得られなかった。 “重鎮”野中広務氏が挑んだ反小泉の戦いは、氏が身を捨ててもひと捌(は)けほどの影響も及ぼせず、首相の…
「 政党を超えた共通点 “改革志向”支持が示した埼玉県知事選挙の重み 」
『週刊ダイヤモンド』 2003年9月13日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 509回 変化は目に見えて、地方から起きている。あらためてそう感じるのは、8月31日の埼玉県知事選挙の結果からである。 “土建王国”といわれたあの埼玉県で、民主党出身の上田清司氏が圧勝した。80万票を超える得票は、2位の嶋津昭氏の45万票のほぼ倍である。公明党の支持を得た浜田卓二郎氏の21万票、あるいは優秀…
「 国益を賭けた対中国政策に水を差す民主党議員の言動 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年6月1日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 447回 中国瀋陽の日本総領事館での亡命事件をめぐって、中国政府がその姿勢を豹変させたのはなぜだろうか。 事件発生当日の5月8日、中国政府は、日本公館の安全確保のための措置であり、問題はないとの立場を表明した。9日になってもその立場は変わらず、あくまでも日本公館を守るための行動だったと主張した。それが、10日…
「 人を育てる税制を目指せ 」
『週刊新潮』 2002年4月25日号 日本ルネッサンス 第16回 人品はお金の使い方に現れる。国柄は税のあり方に現れる。 将来の首相候補と見られていた加藤紘一氏は、政治資金を生活費にあてていたなどと報じられ、議員を辞した。将来の社民党、さらに日本初の女性首相かともちあげられた辻元清美氏も、秘書給与の不正流用で詐欺罪の疑惑をもたれて議員辞職した。国民的人気が高くこれまた将来の女性首相候補といま…
「 “米百俵”の町・長岡で続く田中真紀子氏支持の不思議 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年4月20日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 442回 国会議員が秘書の給与をかすめ取る事例が曝かれている。田中真紀子前外相にも疑惑が浮上した。4月8日現在、田中氏は「秘書給与を私的に流用したり、名義借りをしていたこともありません」という疑惑全面否定の談話を発表したきり、沈黙を決め込んでいる。 他方、すでに複数のメディアが報じているが、田中氏の元秘書は…
「 “国益”がわかる中田宏氏の横浜市長当選に変化の期待 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年4月13日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 441回 時代は本当に動いている。政令指定都市横浜で無所属の中田宏氏が市長になった。現職で4選を目指していた高秀秀信氏を破っての当選だ。 高秀氏には自公保に加えて社民党の応援までついた。連合のみならず、人気の高い石原慎太郎東京都知事は2度も応援に足を運んだ。高秀氏が支援を取りつけた企業は2200社にも上ると…
「 鈴木宗男はロシアにひれ伏す 」
『文藝春秋』 2002年4月号 大特集 苦悶する宰相 二島先行返還という暴論。とんだ国益の代弁者だ 田中真紀子前外相が思う存分好き勝手なことを言い、鈴木宗男議員が限りなく灰色の姿を見せたのが2月20日の衆院予算委員会での参考人質疑だった。 両者に共通する際立った特徴の第一は、どうみても不正直かつ不誠実であることだ。第二に国会議員もしくは閣僚として担うべき日本の国益を、大いに損ねている点だ…
「 集中審議で再確認した鈴木宗男氏と田中前外相の“いかがわしさ” 」
『週刊ダイヤモンド』 2002年3月2日号 オピニオン縦横無尽 435回 2月20日の衆院予算委員会の集中審議は、いくつかのことをあらためて確認させてくれた。 まず、鈴木宗男氏のいかがわしさだ。共産党の佐々木憲昭議員が外務省の内部文書「国後島緊急避難所兼宿泊施設メモ」なるものを示しながら問うていた。地元で「ムネオハウス」と呼ばれる宿泊施設の工事の入札資格を「根室管内(の業者)に限定すべきだ」…
「 真紀子と宗男、似た者同士 」
『週刊新潮』 2002年2月21日号 日本ルネッサンス 第7回 鈴木宗男、外務官僚、田中真紀子。日本の政治が陥った負のスパイラル。三者の軋轢はどの断面で切っても国益よりも私益が、明瞭よりも不明瞭が、知性よりも非知性が、目立つ。 なぜ、私たちはこんな人々を私たちの代表とし、立法や行政を委ねなければならないのかとさえ思う。 まず鈴木氏である。人間は加齢とともに内面が外面に滲み出る。力をつけるほ…