【特別対談】中川昭一vs櫻井よしこ 「 日本は『言葉だけの国』ではいけない 」
『週刊新潮』 2007年2月22日号 日本ルネッサンス 第252回 【特別対談】中川昭一vs櫻井よしこ 「 日本は『言葉だけの国』ではいけない 」 櫻井よしこ 高い支持率で発足した安倍内閣は攻めの一手かと思いきや、意外にも防戦のイメージが強いですね。党のブレーンである政調会長のお立場から、安倍内閣の四カ月間の歩みをどうご覧になりますか。 中川昭一 まず小泉内閣のバトンを引き継がな…
【特別対談】福田和也vs櫻井よしこ 「 『安倍総理大臣の120日間』を採点する(外交編) 」
『週刊新潮』 2007年2月15日号 日本ルネッサンス 第251回 【特別対談】福田和也vs櫻井よしこ 「 『安倍総理大臣の120日間』を採点する(外交編) 」 櫻井よしこ 安倍総理は外交、安全保障に信念と実行力を持ち、ぶれないイメージで登場してきた総理大臣ですが、実際はどうか。 福田和也 日米関係は空洞化しつつあります。安倍総理がそれをどの程度感…
【特別対談】福田和也vs櫻井よしこ 「 『安倍総理大臣の120日間』を採点する(内政編) 」
『週刊新潮』 2007年2月8日号 日本ルネッサンス 第250回 【特別対談】福田和也vs櫻井よしこ 「 『安倍総理大臣の120日間』を採点する(内政編) 」 櫻井よしこ まず、小泉純一郎前総理と安倍総理を較べてみると、やはり安倍さんは政治家の名門に育った、守られた人だと思うんですね。小泉さんも三世議員ではあるけれど「一匹狼」で権太坊主だった(笑)。群れないし自分の考えを押し通す。それが…
「 沖縄知事選、自民党は勝ったのか 」
『週刊新潮』 '06年11月30日号 日本ルネッサンス 第241回 11月19日に行われた沖縄県知事選挙は、自民・公明両党の推薦する仲井真弘多(なかいま・ひろかず)氏が接戦を制した。同選挙から読みとれるのは、敗北した民主、勝利した自民、両党を蝕む危機である。 仲井真氏に、敗れたとはいえ約3万7,000票差で迫ったのは糸数慶子氏だ。糸数氏を推したのは民主…
「 安倍政権に求められる“保守の本気” 安易な妥協は必ず見破られる 」
『週刊ダイヤモンド』 2006年10月7日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 660 9月26日、初の戦後生まれの首相、安倍晋三内閣が発足した。人事を見ると、あらゆる意味で安倍氏らしい。 27日付の各紙は、新首相が人事について派閥の長の森喜朗元首相らに事前に相談、その結果、安倍内閣は森氏らの考えをかなり反映したものとなったと解説した。その最重要の事例が幹事長人事で、安倍氏…
「 安倍新政権に求められることはまったき保守の価値観を貫くこと 」
『週刊ダイヤモンド』 2006年9月30日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 659 強者には草木もなびき、歴史観も外交政策も正反対の人びとが安倍晋三氏の門前に列を成す。氏の課題はいかに彼らをさばき、自分なりの内閣をつくり上げるかである。 安倍政権誕生を前に、国民が何を欲しているかを、戦後の歴史から振り返る。氏の祖父、岸信介は総裁選で石橋湛山に敗れたあと、石橋の病による…
[特別レポート]「 『小泉政権5年』を採点する[内政編] 」
『週刊新潮』 '06年9月14日号 日本ルネッサンス 拡大版 第230回 約5年間にわたる小泉政権の内政は、深い落胆なしには語り得ない。小泉純一郎首相は、攻撃の場面において最も冴えわたる。首相にとって政治は政局に他ならない。全ての事柄は、政敵を斃し、勝つための材料として値踏みされる。その事柄の国家にとっての意義とは無縁の次元で、小泉政治は展開されてきた。 首相を超現実主義のマキャベ…
「 いつ来るか、橋本氏の収支決算 」
『週刊新潮』 '06年4月13日号 日本ルネッサンス 第210回 多くのニュースの主人公たちを取材して感ずるのは、人生は帳尻が合うように出来ているということだ。 3月31日から4月1日のニュース報道、とりわけ『読売新聞』のスクープは、そうした想いをさらに深め、読む者の鼓動を思わず速め高めるものだった。 3月31日、『読売』朝刊一面トップには「中国側 機密執拗に要求」の大見出しが踊った。…
「 小泉政権最大の弱点は“外交” 対中国外交に必要なのは国益を賭けた日米連携の強化 」
『週刊ダイヤモンド』 2005年10月8日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 611 9月26日の小泉純一郎首相の所信表明演説はきわめて簡潔だった。あらためて郵政民営化の重要性を説く首相の言葉は、選挙戦で幾百回も繰り返したものであり、怒濤の勝利を収めた今、それは自信に溢れていた。所信表明の半分が郵政改革に費やされ、首相はその後も公務員改革で定員10%の削減を打ち出し、議…
「 小泉政権が警戒すべき陥穽は環境が生み出す独裁体制と公明党に対する過大評価 」
『週刊ダイヤモンド』 2005年9月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 609 予想どおり、小泉純一郎首相は圧倒的な勝利を得た。300に迫る296もの議席を得た小泉自民党が極力注意すべき点は、いわゆる小泉独裁体制の陥穽にはまらないことだ。 これまでにも、少なからぬ政治家が“小泉独裁”“ファッショ”という表現で首相批判を展開した。それらの多くは、首相が人の忠告を聞か…