「 朝鮮高校の授業料無償化は不当だ 」
『週刊新潮』 2010年4月15日号 日本ルネッサンス 第407回 高校授業料無償化法が3月末の参院本会議で、与党、公明、共産などの賛成多数で成立した。朝鮮学校はじめ各種学校への支給については結論を出さず先送りした。いずれ文部科学大臣の下に専門家委員会を設けて結論を出させるそうだが、政治主導といいながら、この内閣は大事なことほど自ら決められないのである。 小沢一郎民主党幹事長も、鳩山由紀…
「 『竹島の韓国領土』化が鳩山政権で加速している 」
『週刊ダイヤモンド』 2010年3月27日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 831 「Dokdo Island belongs to Korea」〈独島(竹島)は韓国の領土である〉 遠くからも鮮明に読み取れる大看板が、米国西海岸のロサンゼルスに出現した。以下は長年ロスに住む友人、櫻井雄一郎さんの憂いのメールである。 「我が家に近いフリーウェイ60に、こんな大看板が立ちました。…
「 普天間飛行場問題で考えるべき 中国の軍事脅威の異常な高まり 」
『週刊ダイヤモンド』 2010年2月6日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 824 1月24日の沖縄県名護市の市長選挙の結果は、鳩山政権の終焉への第一歩となる可能性が大きい。どの国の、どの時代の歴史を見ても、国防の基本を蔑ろにした国は滅びている。鳩山由紀夫首相の友愛外交は、その背後に強固な軍事的備えがあって初めて生きてくるのだが、首相の外交は単なる空疎な言葉だけであり、これでは…
「 金正日の経済失策、脱北詩人の眼 」
『週刊新潮』 2010年1月28日号 日本ルネッサンス 第396回 「北韓(北朝鮮)では、民心はドルの価値と正比例します。ドルの支配力が日増しに金正日総書記の神格化を圧し潰すはずです」 こう語るのは脱北詩人の張真晟(チャンジンソン)氏だ。氏は、かつて当欄で紹介した詩集『わたしの娘を一〇〇ウォンで売ります』(晩聲社)の著者である。 氏は長く金正日総書記に仕え、その人物像や業績を讃える幾多の…
「 小沢一郎氏ら民主党が提案する外国人参政権付与案に私は反対 」
『週刊ダイヤモンド』 2010年1月23 日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 822 今月11日の政府・民主党首脳会議で、永住外国人に地方参政権を付与する法案を18日召集の通常国会に提出することが確認されたと報じられた。 同法案に関して、民主党内にはもともと深い亀裂があった。推進派の小沢一郎、鳩山由紀夫、岡田克也各氏らの勢力に反対する渡辺周、長島昭久、松原仁各氏らが存在し、法…
「 領土外交に汚点、小沢・鳩山の無策 」
『週刊新潮』 2010年1月14日号 日本ルネッサンス 第394回 2つの国が領有権を争う領土について、それぞれ主張を展開するのは当然のことだ。しかし、日本政府はまず相手国の立場を度し、日本の立場を十分に主張してこなかった。そのツケは北方四島にも竹島にも明らかで、主張なき無策は必ず、尖閣にも影を落とすだろう。 昨年12月25日に発表された高校の学習指導要領解説書では、領土問題としての竹島の…
「 有事の可能性が大きい北朝鮮 自由統一に向けた備えが急務 」
『週刊ダイヤモンド』 2010年1月9日新春号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 820 新しい年が巡り来た。私たちの前に広がるこの一年は緊張溢れる年になるだろう。民主党政権下の政治的空白と機能停止状況から脱して、多くの緊急事態に向けての準備を整えなければならない。その一つが北朝鮮有事である。 近い将来、北朝鮮情勢が激変する可能性は大である。日本は北朝鮮有事を日韓関係の根本的改善につ…
「 拉致の実態を前にして政府の脆弱性を痛感する 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年12月19日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 818 12月6日、東京都港区の「ゆうらいふセンター」で行われた、「いかに救い いかに守るか」と題された拉致と国防に関するシンポジウムに参加した。実際の議論に先立って、全員で約20分間のビデオを見た。主催者である予備役ブルーリボンの会が作ったものだ。 同会は、自衛官OB、即応予備自衛官、予備自衛官、予…
「 莫大な国費投入で『中国の頭脳』を育んでいる『日本の大学』 」
『週刊新潮』 2009年12月3日号 日本ルネッサンス[拡大版] 第389回 「 教育崩壊 」 (後編) 日本にはいま、短大を含め1,200近くの大学が存在する。大学院大学も各地に創設された。これだけを見ると、日本は文字どおり高学歴の、知的国家であるかのような印象だ。その一方で、日本の学生たちの著しい学力低下は覆うべくもない事実だ。 高等教育の実態把握のために、京都大学経済研究所所長の西…
「 北朝鮮による中国人拉致事件が多発 放置する中国政府の実態を直視せよ 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年11月28日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 815 11月17日、東京文京区民センターで横田早紀江さんのお話を、救う会全国協議会常任副会長の西岡力氏とともに、じっくり聞く機会を得た。めぐみさんが拉致されて11月15日で満32年。子どもを奪われた空白の32年は、どれほど長く、つらい日々だったことだろう。 畳をかきむしって泣き叫び、隣家のお婆さま…