「 対北朝鮮融和策に向かう米国 日本は不条理な妥協に走るな 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年8月25日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 703 お盆休みの最中に『産経新聞』中国総局長の伊藤正氏が“金正日総書記のブッシュ大統領への手紙”とそれに呼応する米国外交を報じた。これは北朝鮮に関して、事実上、日本の主張を切り捨てるものであり、日本に突きつけられた米国共和党の超現実主義路線の新たなる事例である。…
「 決して台湾有事にとどまらない中国における軍事力行使の可能性 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年7月14日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 698 7月3日、久間章生防衛大臣が辞任、4日、小池百合子首相補佐官が初の女性防衛大臣となった。 米軍による日本への原爆投下は「しょうがない」などの発言は、久間氏の政治家としての、いわんや防衛大臣としての資格を否定するものだ。1980年、長崎県議を経て中央政界入りして以来、歴史を理…
「 東アジアの主導権を激しく求める中国 中国が日米両国に挑戦する時代の幕開け 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年6月23日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 695 「 東アジアの主導権を激しく求める中国 中国が日米両国に挑戦する時代の幕開け 」 「2007年、中国政治の焦点は秋の党大会よりも経済にある。中国の金融危機はすでに顕在化しており、重要なことは、世界がその危機をいつ認識するかである」 こう述べるのは、台湾前総統の李登輝氏である…
「 日・台が打ち勝つべきは強硬路線と柔軟路線を使い分けるしたたかな中国 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年6月16日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 694 6月1日、東京都港区の国際文化会館で台湾の李登輝前総統の講演を聴いた。日本の近代化に力を尽くした後藤新平の生誕150周年を記念して創設された「後藤新平賞」の、第一回受賞者としての記念講演だった。会場には内外の記者団が詰めかけ、立ち見も出る盛況ぶりだった。李前総統は語彙豊富な日本語…
「 米中の力のバランスが中国に傾けば? 台湾問題はドミノ倒しの最初の1枚 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年5月26日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 691 「産経新聞」(5月16日付)は、「中国、米空母攻撃ミサイル開発へ」との野口裕之記者の記事を一面に掲載した。 中国軍が米空母攻撃能力を高めるため、射程1,500~2,500キロメートルの準中距離弾道ミサイル「東風21」の改良に着手したこと、核弾頭搭載が可能な東風21はすでに10…
「 国際的反日情報戦に立ち向かえ 」
週刊『週刊新潮』 2007年月3日29号 日本ルネッサンス 第257回 駐日米国大使のトーマス・シーファー氏が、米国下院公聴会で証言した元慰安婦の言葉を「信じる」と語っている。3月17・18日付の「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙が報じたもので、大使は「女性たちは売春を強要された」として旧日本軍による強制は「自明の事実だ」とも述べた。 拉致問題を深く理解し、横田早紀江さん…
「 慰安婦問題と水面下でつながる一連の120兆円もの対日企業訴訟を忘れるな 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年3月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 683 今、日米関係を大切にしたいと考える人ほど、眼前の摩擦についてどうすべきか、悩んでいるのではないか。眼前の摩擦とは、言うまでもなく、米国民主党のマイク・ホンダ下院議員らが提出した、慰安婦問題に関して日本政府に“公式”かつ“曖昧さのまったくない&…
「 妥協の積み重ねで『強制』の濡れ衣 慰安婦問題は根本から論じ直すべき 」
『週刊ダイヤモンド』 2007年3月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 682 米国下院本会議に、慰安婦問題についての対日政府非難決議案が上程された。1996年以降、6回目の試みで、これまでは否決されてきたが、今回は成立しそうな勢いだ。決議案の提出者は日系三世のマイケル・ホンダ議員。同案は、事実関係において決定的に間違っている。 ホンダ議員らはもともと、…
【特別対談】中川昭一vs櫻井よしこ 「 日本は『言葉だけの国』ではいけない 」
『週刊新潮』 2007年2月22日号 日本ルネッサンス 第252回 【特別対談】中川昭一vs櫻井よしこ 「 日本は『言葉だけの国』ではいけない 」 櫻井よしこ 高い支持率で発足した安倍内閣は攻めの一手かと思いきや、意外にも防戦のイメージが強いですね。党のブレーンである政調会長のお立場から、安倍内閣の四カ月間の歩みをどうご覧になりますか。 中川昭一 まず小泉内閣のバトンを引き継がな…
【特別対談】福田和也vs櫻井よしこ 「 『安倍総理大臣の120日間』を採点する(外交編) 」
『週刊新潮』 2007年2月15日号 日本ルネッサンス 第251回 【特別対談】福田和也vs櫻井よしこ 「 『安倍総理大臣の120日間』を採点する(外交編) 」 櫻井よしこ 安倍総理は外交、安全保障に信念と実行力を持ち、ぶれないイメージで登場してきた総理大臣ですが、実際はどうか。 福田和也 日米関係は空洞化しつつあります。安倍総理がそれをどの程度感…