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「グルジア危機と台湾の不安 東西で揺れるアジア情勢」

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2008.09.06 (土)

「グルジア危機と台湾の不安 東西で揺れるアジア情勢」

『週刊新潮』’08年9月6日号 日本ルネッサンス 第754回 グルジア領内の南オセチア自治州とアブハジア自治共和国をめぐって、ロシア対グルジア・欧米諸国の関係が急速に悪化している。日本のメディア、テレビメディアはあまり報じないが、まさに新たな冷戦の感が否めない。 プーチン路線の下でメドベージェフ大統領が強気の発言をしたのは8月26日だ。ロシア政府は前述の二つの自治区の独立を承認したうえで、「…

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2008.08.30 (土)

「新たな冷戦が始まった “力治国家”への備えが不可欠」

『週刊ダイヤモンド』   2008年8月30日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 753 「新たな冷戦の始まり」。8月8日、北京五輪開幕の日の、ロシアによるグルジアへの軍事進攻を、欧米諸国はこのように形容する。 米国のライス国務長官は8月19日、ブリュッセルにあるNATO(北大西洋条約機構)本部での臨時外相会談に出席して、こう述べた。 「ロシアとの関係は、進攻前と同じ状態には戻らない…

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2008.07.12 (土)

「知られざる中国共産党の少数民族支配 突如投獄されたウイグル人学者」

『週刊ダイヤモンド』   2008年7月12日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 747 手元に、中国から届いた一通の手紙がある。差出人は、ウイグル自治区ウルムチ市にある第三監獄で10年以上服役しているウイグル人学者、トフティー氏。受取人は二人の子どもと東京に住む妻のラビアさんだ。 トフティー氏は東京大学大学院の博士課程で、中国の民族政策史とウイグル民族史を研究していた。博士論文は1…

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2008.06.19 (木)

「“モンゴル人ジェノサイド 実録”」

『週刊新潮』’08年6月19日号 日本ルネッサンス 第317回 モンゴルの研究で知られる宮脇淳子氏の『朝青龍はなぜ強いのか?』(WACBUNKO)に、「モンゴル人が中国人を嫌いな最大の理由」が次のように書かれている。 「清朝を継承したと主張する中華人民共和国が、清朝の領土をすべて回復しようと企んでいる点にある。清朝の支配者は中国人ではなかったし、満州皇帝はモンゴル人の同盟者だった。北のモンゴ…

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2008.05.22 (木)

「異形の大国“中国”が企てる“少数民族”大抹殺」

『週刊新潮』’08年5月22日号 【特別座談会】 日本ルネッサンス・拡大版 第313回 櫻井:先週、行われた福田首相と胡錦濤国家主席の首脳会談は、日本にとって、特に見るべき成果はあがりませんでした。チベット問題が影響し、福田首相が北京五輪開会式の参加を明言しなかったのは良かったと思います。さらによかったのは、朝食会に出席した安倍晋三・前首相の一言です。チベット問題に加え、やはり中国の少数民族であ…

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2008.05.10 (土)

「理念と意思を持った国家を前に持たない国家は譲歩を迫られる」

『週刊ダイヤモンド』   2008年5月3・10日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 738 統治の基本を「実利主義」に置いて、はたして国家は成り立つのか。これこそが、韓国の李明博大統領の直面する課題である。 4月21日に来日した李大統領は、好印象を残した。大阪生まれ、祖国韓国に戻ってからの氏の苦労と努力、そして成功の物語は、どこかテレビドラマ「おしん」の人生に似ている。その軌跡は、日本人…

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2008.04.19 (土)

「中国のチベット弾圧を日本の首相、仏教界は黙認するのか」

『週刊ダイヤモンド』2008年4月19日号 新世紀の風をおこすオピニオン縦横無尽736 4月5日の関西テレビの番組「ぶったま」をユーチューブで見た。独立総合研究所所長の青山繁晴氏が司会した同番組に、天台宗別格本山書写山圓教寺の執事長、大樹玄承氏が出演し、チベット問題について発言した。 別格本山は本山に準ずる格式の高い寺という意味で、書写山は山号、圓教寺が寺号である。緊張した面持ちで大樹氏は仏教者…

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2008.04.10 (木)

「チベット問題、首相は強く抗議せよ」

『週刊新潮』’08年4月10日号 日本ルネッサンス第308回 福田康夫首相は3月29日、チベットへの弾圧を続ける中国政府に関して、「声高に批判したり、いまから北京オリンピックと関連付けることは、今の段階で適当かどうかよく考えないといけない」「関係者間で冷静に解決してほしい」と述べた(『産経新聞』3月30日付)。 チベット問題の実態を弁えない首相が、一方的に中国政府側に偏った立場に立っているのは…

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2008.02.21 (木)

「 南大門炎上、失われた韓国の10年 」

『週刊新潮』'08年2月21日号 日本ルネッサンス 第301回 韓国の首都ソウルで、南大門が焼失した。燃え盛る炎と噴き上げる煙、李氏朝鮮の代表的建築物の炎上を伝える映像を見ながら、他国のことながら、動悸が高まった。まさかという驚き。610年の歴史が消え去ることへの痛恨と悲しみ。諸々の想いが日本人の私の胸にも満ちてくる。年来の友人で、韓国を代表する言論人の趙甲済(チヨカプチエ)氏が電話で語った。 …

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2008.01.17 (木)

「 福田外交で損われる日本の国益 」

『週刊新潮』'08年1月17日号 日本ルネッサンス 第296回  福田康夫首相の外交から、その父、赳夫元首相の外交を連想する。  両氏とも中国への親愛の情が先に立ち、情に流され、日本の国益を守り得ていない。国家観と、国際情勢の全体を見渡す視点を欠いているため、的外れの外交となっている。  元首相はどの国とも仲よくつき合う全方位外交を主張した。外交には、しかし、相手がある。元首相が願った〝仲よし…

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