「 韓国の対日歴史戦の背後に日本人 」
『週刊新潮』 2017年8月31日号 日本ルネッサンス 第767回 韓国の文在寅大統領が大胆な歴史修正に踏み切った。8月15日、「光復節」の式典で、徴用工などの「被害規模の全貌は明らかにされていない」とし、被害者の名誉回復、補償、真実究明と再発防止が欠かせない、そのために「日本の指導者の勇気ある姿勢が必要だ」と発言した。日本に補償を求めて問題提起するということであろう。 左翼志向…
「 韓国大統領が再び問題化した「徴用工」 日本は過去の経緯踏まえしっかり主張を 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年8月26日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1195 拓殖大学教授の呉善花氏は、「文在寅大統領で韓国は潰れる」と語る。なぜか。韓国大統領として向かうべき方向を完全に間違えているからだ。文大統領は8月15日、「光復節」の記念式典で「強制動員」について語った。 「(徴用工などの問題で)被害規模の全ては明らかにされておらず、十分でない部分は政府と…
「 徴用工を第二の慰安婦問題にするな 」
『週刊新潮』 2017年8月17・24日号 日本ルネッサンス 第766回 7月26日、韓国で韓国映画『軍艦島』が封切られた。朝鮮問題が専門の西岡力氏は公開3日目の28日に、ソウルの映画館2か所で見た感想を次のように語った。 「ひとつ目の映画館は180席のところに107人、次の館は同じく180席のところに40人ほどが入っていました。熱狂的な雰囲気はありませんでした」 他方、7月2…
「 日米韓連携を覆しかねない朝鮮半島情勢 韓国が危うくなれば日本に必ず負の影響 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年8月12・19日合併号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1194 平和の内に夏休みを迎えている日本とは対照的に、朝鮮半島情勢が厳しい。南北双方の事情は日米韓の連携を根底から覆しかねない。その結果生ずる新しい事態へ備えを急がなければ、日本は窮地に陥る。 7月4日と28日の2回、北朝鮮はミサイルを発射した。米国本土中枢部、たとえばワシントンに到達…
「 ベテラン記者の警告、メディアの驕り 」
『週刊新潮』 2017年8月10日号 日本ルネッサンス 第765回 いま読むべき書は廣淵升彦氏の『メディアの驕り』(新潮新書)だと言ってよい。 わが国では加計学園問題で、「朝日新聞」「毎日新聞」「東京新聞」をはじめ、放送法によって公正中立を求められている「NHK」など、いわゆる「主流」の報道機関がメディア史に汚点として残るであろう偏向報道に狂奔中だ。民放各局の報道番組の大半、ワイドシ…
「 強硬姿勢の中国はじめ周囲は深刻な危機 獣医学部新設と加計学園は問題ですらない 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年8月5日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1193 衆院予算委員会の国会閉会中審査で、民進党の櫻井充議員が参考人に、「出て行け!」と、罵声を浴びせた。 氏の暴言も驚きだが、安倍晋三首相の態度や言葉遣いが傲慢だと批判していた「識者」や評論家、ニュース番組の司会者までもが野党議員の暴言には全く苦言を呈しなかったことも驚きだった。明らかなダブルス…
「 戦略も価値観も失くした米政権 」
『週刊新潮』 2017年8月3日号 日本ルネッサンス 第764回 アメリカ共和党のジョン・マケイン上院議員が7月19日、脳腫瘍を患っていると発表した。同情報をアメリカ各紙は大きく報じ続けている。その詳細な報道振りから、改めてマケイン氏の政治的影響力の程を認識した。 氏はベトナム戦争で負傷し、北ベトナムの捕虜として5年間拘束された。解放の機会は幾度かあったが、同僚の軍人たちを残しての解…
「 日本こそ劉暁波氏の人権問題について中国政府に厳しい意見を言うべきとき 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年7月29日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1192 7月13日、ノーベル平和賞受賞者で中国の民主化運動の精神的指導者、劉暁波氏が死去した。中国を愛する故に最後まで中国にとどまって闘った劉氏の死を、深く悼みたい。 中国当局が劉氏の末期がんを発表したのが6月26日、それからひと月もたたない死亡だった。中国への厳しい批判が相ついだのは当然だ。劉…
「 加計学園報道は反安倍倒閣運動だ 」
『週刊新潮』 2017年7月27日号 日本ルネッサンス 第763回 愛媛県今治市に加計(かけ)学園の獣医学部を新設する問題で7月10日、国会閉会中審査が衆参両院で行われた。 この日の審査について「朝日新聞」や「毎日新聞」は、今や彼らの習い性となったかのような徹底した偏向報道を行った。 両紙は、官邸の圧力で行政が歪められたと繰り返す前川喜平前文部科学事務次官の証言を主に伝え、氏と…
「 歪められたのか、歪みが正されたのか 興味深い前川・加戸両氏の正反対の主張 」
『週刊ダイヤモンド』 2017年7月22日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1191 7月10日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画問題に関して、衆参両院の閉会中審査が実施された。 興味深かったのが前川喜平前文部科学事務次官と加戸守行元文科大臣官房長の正反対の主張だった。 前川氏は加戸氏の元部下。加戸氏は退官後の平成11(1999)年に愛媛県知事に就任。3期12年…