「 米新政権、中国に圧倒される懸念 」
『週刊新潮』 2021年1月28日号 日本ルネッサンス 第935回 本稿が皆さんのお目にとまる頃、米国ではバイデン氏が大統領に就任し、民主党政権の政策が矢継ぎ早に発表されているだろう。それでも共和党政権のポンペオ国務長官をはじめロス商務長官らは、残りわずかな時間の中で厳しい対中政策を打ち出し続けている。 先週報じたように、ポンペオ国務長官は1月9日、長年米国の対中政策の基本であり続け…
「 ポンペオ氏、米中関係転換の決定打 」
『週刊新潮』 2021年1月21日号 日本ルネッサンス 第934回 任期が残り11日に迫った1月9日、ポンペオ米国務長官が鮮やかにケジメをつけた。米国はこれまで、「中国はひとつ」と中国政府が主張していることを承知し、米国と台湾の政治家、外交官や軍関係者の接触を「自主的に制限」してきたが、それらすべてを撤廃したのだ。 氏はこう述べている。 「台湾は活力に溢れた民主主義国で信頼すべ…
「 他人事ではない中国の「見えない手」 」
『週刊新潮』 2021年1月14日号 日本ルネッサンス 第933回 米国の歴代大統領は退任後すぐに回顧録を出すのが習性となっている。読者は世界中に存在し、最初からミリオンセラーが約束されている。出版契約料が日本の標準では考えられないほど高額なのも当然かもしれない。たとえばオバマ前大統領夫妻は6500万ドル(約68億円)を得た。私はこの余りの高額に驚きを超えて笑ってしまったが、それでも各大統…
「 新年の読書は『天皇の国史』だ 」
『週刊新潮』 2020年12月31日・2021年1月7日合併号 日本ルネッサンス 第932回 冬至がすぎ、新年が近づいてきた。新しい年がどんな年になるか、それは私たち日本人次第だ。 世界情勢の大混乱はどの国をもいためつけている。日本だけが武漢ウイルスの攻撃に晒されているわけではない。他方、ウイルスを撒き散らした中国は、いち早く経済再生をはかり、一番得をしているように見える。だが、彼ら…
「 統一朝鮮の核、日本の真の危機だ 」
『週刊新潮』 2020年12月24日号 日本ルネッサンス 第931回 日本が位置する北東アジア地域はいまやミサイルの密度でいえば欧州よりも高く、世界一危険な地域である。核兵器についても同様だ。 中国、ロシア、そして北朝鮮。全て核保有国だ。 一番近い半島国家、韓国と北朝鮮が万が一にでも統一すれば、南北合わせて180万の軍隊が出現する。しかも核とミサイルを保有し、日本を射程にとらえ…













