「 夏の参院選、自民大敗の可能性も 」
『週刊新潮』 2022年1月20日号 日本ルネッサンス 第983回 岸田文雄首相にとって今年最大の関心事は7月10日予定の参議院議員選挙であろう。公明党と合わせて過半数を取れば、その後3年間、選挙の心配をしなくてよい安定期が手に入る。首相は自分の思い描く政治を思い切り実行出来る。 世界大激変の中で日本の首相であることは、日本国にも世界にも大きく貢献し、重要な歴史的使命を担うということ…
「 養子制度で旧皇族の皇籍復帰を急げ 」
『週刊新潮』 2022年1月13日号 日本ルネッサンス 第982号 令和4年の今年、国際情勢はまた一段と険しくなる。中国では習近平国家主席が終身皇帝としての地位を固め、米国ではバイデン大統領が中間選挙で上下両院での多数を失うだろう。ロシアは事実上中国のジュニアパートナーとなる一方で、プーチン大統領は内外共に強硬姿勢を取るだろう。 中国やロシアの強圧を受けるにしても、米国の後退によって…
「 偉人・松陰を育てた家庭と父 」
『週刊新潮』 2021年12月30日・2022年1月6日合併号 日本ルネッサンス 第981回 過日山口県を訪れた際、地元の志篤い人から『吉田松陰の思想と生涯』という本を戴いた。松陰研究者で知られる、今は亡き玖村敏雄氏が山口銀行で行った6回の講演を、同行が行員職員の学びの目的で上梓した。心に沁み入る一冊だった。 周知のように、松陰が松下村塾で教えたのはわずか2年と3か月間だった。この間…
「 岸田首相の危うい「宏池会路線」 」
「週刊新潮」 2021年12月23日号 日本ルネッサンス 第980回 岸田文雄政権発足から日も浅い為、評価を下すのには慎重であるべきなのは当然だ。しかし、早くも先行き不透明感が顕れてきたのではないか。宏池会に脈々と伝わる何ともいえない対中宥和姿勢、優柔不断、結果としての手遅れ感が否めない。 支持率も安定しているかに見える岸田政権だが、北京五輪に関して首相がどのように考えているのか、明…
「 中国が慄いた「台湾有事」の安倍発言 」
『週刊新潮』 2021年12月16日号 日本ルネッサンス 第979回 「昨日(12月2日)、たまたま一緒に食事をしました。菅さん、萩生田さん、加藤勝信さんと。大変元気な姿を見て嬉しくなりました」 3日の「言論テレビ」で安倍晋三元首相は菅義偉前首相についてこう語った。安倍・菅両氏の間に隙間風が吹いているとの言説については、 「私と菅さんとの人間同士、政治家としての絆は他の人にはわ…