「 福田外交で損われる日本の国益 」
『週刊新潮』'08年1月17日号 日本ルネッサンス 第296回 福田康夫首相の外交から、その父、赳夫元首相の外交を連想する。 両氏とも中国への親愛の情が先に立ち、情に流され、日本の国益を守り得ていない。国家観と、国際情勢の全体を見渡す視点を欠いているため、的外れの外交となっている。 元首相はどの国とも仲よくつき合う全方位外交を主張した。外交には、しかし、相手がある。元首相が願った〝仲よし…
「 日本の首相が米国から冷遇される理由は国益なき“中国シフト”外交にある 」
『週刊ダイヤモンド』 2008年1月12日新春号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 722 2007年の暮れ、韓国大統領選挙で李明博氏が圧倒的な勝利を収めた。保守派というより、現実を正確に読み取ることのできるマキャベリストである。盧武鉉大統領の下で左傾化し北朝鮮に併呑される危険性さえあった韓国は、李新大統領の下で政治的、外交的再生を果たすことができるだろう。 氏は12月19日の…
「 『小泉・安倍・福田』3内閣を斬る! 」
『週刊新潮』'08年1 月3日・10日号 [拡大版]日本ルネッサンス 第295回 【新春対談】 櫻井 よしこ vs 高杉 良 櫻井 高杉さんの新著『亡国から再生へ』を拝読して、藤原正彦さんが゛日本は教養主義、教養大国にならなきゃいけない″と書いておられたのを思い出しました。高杉さんも、本質は同じことをおっしゃっている。日本人の美徳、或る意味、比類のない長所が、教養を中心としてみんななくなってしまっ…
「 同盟国米国の軽視と中国偏重 福田外交で陥る危険な罠 」
『週刊ダイヤモンド』 2008年12月29日・1月5日合併号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 721 福田康夫首相が12月27日から30日まで、4日間にわたって中国を訪問する。11月16日の訪米は、わずか26時間の滞在だった。中国に偏重するかのような日本外交は、はたして持つのだろうか。 日本外交の危うさは、じつは安倍晋三政権時からうかがえた。安倍前首相は、政権発足直後に中国を訪…
「 薬害肝炎、福田首相の愛の欠如 」
『週刊新潮』'07年12 月27日号 日本ルネッサンス 第294回 薬害C型肝炎にかかって苦しんでいる患者は圧倒的に女性たちが多い。出産時に非加熱フィブリノゲン製剤を止血剤として投与されたことが原因である。 同製剤の製造元は旧ミドリ十字、薬害エイズをひきおこした非加熱血液製剤の製造元である。薬害肝炎の被害者たちは、旧ミドリ十字を継承した三菱ウェルファーマ(現・田辺三菱製薬)と厚生労働省に全面…













