「迫る新型ウイルスの“大災害” 遅過ぎる日本政府の対策準備」
『週刊ダイヤモンド』 2009年1月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 773 インフルエンザ治療薬、タミフルが効かない耐性ウイルスが急増している。米国で昨年秋に実施した50試料対象の調査では、じつに98%が耐性ウイルスだったという(「読売新聞」1月13日付夕刊)。 日本はすでに2,800万人分のタミフルを備蓄ずみだが、ウイルスの素早い変化(ドリフト)への対応に失敗すれば多…
「新型ウイルスに日本の無策」
『週刊新潮』’09年1月22日号 日本ルネッサンス 第346回 春節(中国のお正月)を前にした1月5日、19歳の中国人女性が北京市内で鳥インフルエンザにより死亡した。彼女は強毒性のH5N1型ウイルスに感染していたのだ。 日本の専門家は、「同件で最も重要なのは、大都会北京で強毒性ウイルス(H5N1型)感染の犠牲者が出たこと」だと指摘する。人口1,600万の都市に強毒性のウイルスが存在することの…
「日本を歴史の加害者とするためか 原書の一部を割愛した岩波文庫の訳書」
『週刊ダイヤモンド』 2009年1月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 772 64年前の1945年、広島、長崎に原爆が投下され、日本が瀕死状態にあったとき、「朝日新聞」は8月14日の社説でこう書いた。 「すでに幾多の同胞は戦災者となっても、その闘魂は微動だもせず、いかに敵が焦慮の新戦術を実施しようとも、一億の信念の凝り固まった火の玉を消すことはできない」 一方で、日本政府内…
「日中戦争、日本より中国に戦意」
『週刊新潮』’09年1月15日号 日本ルネッサンス 第345回 日本の政治的不安定を嘲笑するかのように、中国政府は、1月4日東シナ海のガス田「樫」(中国名・天外天)の掘削は「中国固有の主権の行使」と宣言した。また、昨年末には、東シナ海においては「実効支配」こそ必要で、「今後、同海域の管轄を強化する」と発表した。 いま、どんな強硬策をとっても、政治的混乱の続く日本は手も足も出せないと、中国政府…
「兵力の支えなき外交では正しい主張も敗北を免れない」
週刊ダイヤモンド』 2008年1月10日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 771 2009年は日本にとって覚悟の年になる。日本の浮沈をかけた懸命の改革が必要な年だ。まともな独立国として、まともな外交政策を推進できない場合に日本が直面する事態を、潮匡人氏が『やがて日本は世界で「80番目」の国に堕ちる』(PHP研究所)にまとめた。 元航空自衛隊員の氏の、具体例に支えられた分析には強…













