「 沖縄戦、県民疎開に尽力した知事 」
『週刊新潮』 2009年8月6日号 日本ルネッサンス 第373回 沖縄の星雅彦氏が興奮気味に電話をかけてきた。 「昭和19年11月3日、那覇市で県民決起大会が開かれ『県民一丸となって戦おう、元気な者は皆戦おう。老人と婦女子は日本古来の伝統にのっとり、後顧の憂いなからしめるために集団自決しよう』と決議したと報道されています。この決議があったのなら、集団自決は軍命と関わりないことが明らかになります…
「 日本で暗躍するロシア人スパイを描く『秘匿捜査』に実名で登場の鈴木宗男氏 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年6月20日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 793 一見平和でのどかな日本で、日々、熾烈なスパイ活動が進行中だ。安全と水はタダなどと表現される日本人の思い込みとは裏腹に、情報工作員らを相手にした闘いの実態はきわめて厳しい。 その一端を描いた竹内明氏の『ドキュメント 秘匿捜査』(講談社)は、日本でうごめくロシア人スパイたち、彼らに取り込まれ情報提供す…
「 人事院、権限移管に異常な抵抗 」
『週刊新潮』 2009年6月11日号 日本ルネッサンス 第365回 人事院とはとんでもない役所である。総裁の谷公士(まさひと)氏をはじめ、心が腐っているのではないか。5月29日に人事院が国会と内閣に提出した「国家公務員白書」には、矩を越えた異例の政府批判が展開されている。 批判は、政府が閣議決定して3月31日に国会に提出済みの国家公務員制度改革法案についてである。 政府を批判することのすべて…
「 『盧武鉉・韓国前大統領』転落死が映し出す異常な『韓国情勢』 」
『週刊新潮』 2009年6月4日号 日本ルネッサンス拡大版 第364回 2002年4月、韓国で『妻よ、少し助けてくれないか』という著書が再出版された。このくだけた題名の書の著者は、5月23日に「自殺」した盧武鉉前大統領である。同書には次のようなことが書かれている。 「子どもの頃、ひどい劣等感をもっていた。心の奥底に他人への恨みや敵対心を抱いていた」「これは、常に不遇を嘆いていた母の影…
「 弱毒性でも侮ってはいけない 」
『週刊新潮』 2009年5月21日号 日本ルネッサンス 第362回 5月9日、ブタ由来の新型インフルエンザウイルスへの国内初の感染が確認された。11日現在、研修旅行先のカナダから帰国した大阪の高校の男子生徒3人と引率の男性教諭の計4人の感染が確認されている。 日本へのウイルス上陸について、高橋央(ひろし)氏は「予想どおり」と語る。 氏は、かつてCDC(米国疾病予防センター)に在籍した感染症対…
「 皇后さま半世紀の歩み、皇室のお姿 」
『週刊新潮』 2009年4月16日号 日本ルネッサンス 第358回 4月10日、天皇、皇后両陛下は御成婚50周年を迎えられる。お二人の半世紀にわたる歩みは、国民への慈しみ、あらゆる人々への労り、そして過去、現在、未来の日本人に捧げる祈りに満ちた歩みだったと言ってよいだろう。その中には、日本と皇室の未来についての、言葉だけではない、行動を通しての揺るぎないメッセージも込められている。 お二人に…
「 甘い蜜の罠、高速料金値下げ 」
『週刊新潮』 2009年3月19日号 日本ルネッサンス 第354回 全国の高速道路で早ければ今月下旬にも大幅な料金値下げが始まる。これから地方部で実施される値下げによって、休日の地方での高速道路は「1,000円で乗り放題」になると喧伝されている。値下げに必要な財源、年間5,000億円は、特別会計の財源で賄うことになる。 与党のこの政策は、民主党の高速道路無料化案に対抗する形で急遽編み出された。…
「【対談 vs 石破茂氏】 “所得半減”高齢化した“日本農業”をどう救うか」
『週刊新潮』’09年2月26日号 日本ルネッサンス・拡大版 第351回 櫻井 石破さんが農水大臣に就任されてまもなく5カ月が経とうとしています。この間、矢継ぎ早にメッセージを発信されてきました。「農林水産業は存亡の危機にある」「人気取りに走ることなく、政策を根本から見直す」と述べて、事実上、減反政策にも踏み込みました。農業政策は、一昨年の参院選挙以来、民主党が積極的に打って出て、自民党の基盤を…
「感情的反捕鯨論との闘い方」
『週刊新潮』 2009年2月19日号 日本ルネッサンス 第350回 2月6日、南極海で調査捕鯨船「第二勇新丸」が米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船に体当たりされ、母船の「日新丸」には、目に入ると失明の恐れがある酪酸入りの瓶が投げ込まれた。 国内では、かつて外務副報道官を務めた谷口智彦氏の『WEDGE』09年2月号での主張をはじめ、日本は調査捕鯨から撤退すべきだとの意見が発表さ…
「天下り、渡りは今年で廃止と言い切った麻生首相は本気で頑張れ!」
『週刊ダイヤモンド』 2009年2月14日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 776 麻生太郎首相は本気で重い腰を上げたのだろうか。ようやく公務員制度改革に乗り出したかに見える。2月3日、衆議院予算委員会で、公務員の天下りや渡りを、今年いっぱいで廃止する政令をつくると表明した。また、同日、国家公務員制度改革推進本部の会合を開き、今後4年間の制度改革の道筋を示す工程表を決定した。 天…