「 文在寅、親北反米路線で確信犯 」
『週刊新潮』 2019年4月25日号 日本ルネッサンス 第849回 南北両朝鮮が米国に追い詰められている。とりわけ韓国の文在寅大統領への米国の圧力は巧妙である。 4月11日、文氏は“建国”を祝う予定だったが、米韓首脳会談のため、大事なその記念式典を諦めて訪米した。にも拘わらず、ホワイトハウスでのトランプ大統領との会談は、前代未聞の哀れな結果に終わった。 文氏は10日にソウルを出…
「 ドゥテルテ比大統領が示す中国への怒り 国際社会で共に対処する発想こそ重要だ 」
『週刊ダイヤモンド』 2019年4月20日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1276 フィリピンのドゥテルテ大統領が4月4日、自国が領有する南シナ海の島周辺に数百隻の中国船が押し寄せているとして、中国に強い不快感を表した。 「パグアサ島に手を出すな。手を引かない場合、自爆任務を担う部隊を送り込むことも辞さない」と、当然のことだが、領土に関しては一歩も引かない構えを示した。 …
「 福澤諭吉論に見る、皇室と国民の関係 」
『週刊新潮』 2019年4月18日号 日本ルネッサンス 第848回 およそ150年前、日本人は列強諸国の脅威の前で、潰されず呑みこまれず、祖国の未来を確固たるものにしようと必死の想いで努力した。徳川幕府の統治から転じて天皇の権威の下に皆が結集して、明治維新という大変化を乗り切った。おかげで日本は大半のアジア諸国とは異なり、辛うじて独立独歩で前進できた。 国の形が大転換したとき、先人た…
「 私たちは「日本」を守り続けられるか 今こそ福澤諭吉の姿勢に学びたい 」
『週刊ダイヤモンド』 2019年4月13日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1275 春爛漫の日、新元号「令和」が発表された。出典は1200年前の『万葉集』だ。長い歴史で初めて漢籍から離れ大和の文化から元号が生まれたことを多くの人々が好感した。 この悦びは、古(いにしえ)の時代、私たちが中国から文字を学び、その制度のよき点のみを取り入れて国造りをしたこと、その先に日本独自…
「 穏やかさと優しさの新元号「令和」 」
『週刊新潮』 2019年4月11日号 日本ルネッサンス 第847回 資料を午前中一杯で読み終えて午後は執筆にかかろうと、早朝から書斎にこもっていた。しかしそれどころではない。上空をヘリコプターが飛び交い、騒然たる状況だ。新元号の決定と発表の日であるから、当然だろう。 落ち着かなくなり遂にテレビをつけた。時々刻々、状況が伝えられ、多くの人々が発表を待ちわびていた。皆、同じ気持ちなのだ。…
「 緊迫した状況が生まれている北朝鮮情勢 日米主導の制裁をこのまま続けるべきだ 」
『週刊ダイヤモンド』 2019年4月6日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1274 2月末のベトナム・ハノイでの米朝首脳会談決裂後、金正恩朝鮮労働党委員長の足下が不穏である。 朝鮮問題の専門家、西岡力氏が3月22日にインターネットの「言論テレビ」で、北朝鮮の平壌を出発した保衛部の幹部5人、部長3人と課長2人が姿を消したと報じた。彼らは3月19日に平壌を出発し、中国との国境に…
「 対米劣勢の中、EU分断を進める中国 」
『週刊新潮』 2019年4月4日号 日本ルネッサンス 第846回 米中の戦いが熾烈さを増している。 中国の習近平国家主席は米中貿易戦争で追い詰められている最中の3月21日、イタリア、モナコ、フランス3か国の歴訪に出た。 22、23の両日、習氏は「一帯一路推進」の旗を掲げて最初の訪問国イタリアを訪れた。中国の狙いは欧州連合(EU)の分断である。その先で、米国の世界戦略を支える柱の…