「 中国の脅威に晒されている沖縄で静かに高まる自衛隊配備への賛成論 」
『週刊ダイヤモンド』 2016年4月9日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1128 あらゆる意味で中国の脅威に最も晒されているのは沖縄県であろう。尖閣諸島の海域には武装した中国公船のみならず、軍艦もが出没する。東シナ海の領有権について一歩も引かない中国から沖縄県民と領土領海を守るにはどうすべきなのか。この点について、「琉球新報」など沖縄メディアは別にして、沖縄県民はいま目覚め始め…
「 日本も直視すべき過激派テロの脅威 」
『週刊新潮』 2016年4月7日号 日本ルネッサンス 第699回 3月22日、ベルギーの首都ブリュッセルの国際空港と地下鉄駅で同時テロ事件が発生するや否や、ベルギー原子力監督機構は国内の原発7基の現場で働く職員の大半に帰宅命令を出した。次に出社命令が出るまで自宅で待機せよという指示である。 原発稼働に必要な最小限の幹部だけを残しての突然の帰宅命令についてベルギー当局は、職員の氏素性…
「 イスラム国への核兵器使用に言及するトランプ氏を生み出した米国の変貌 」
『週刊ダイヤモンド』 2016年4月2日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1127 ドナルド・トランプ氏の勢いと暴言はどこまで続くのか。3月23日、氏はイスラム国(IS)への戦術核兵器の使用に関して「どんな可能性も排除しない」と驚くべきことを語った。 バラク・オバマ大統領もヒラリー・クリントン氏も直ちに、「非生産的で米国の価値観に反する」「全てのイスラム教徒を悪魔扱いする…
「 米中の闘い、中国は死に物狂いだ 」
『週刊新潮』 2016年3月31日号 日本ルネッサンス 第698回 アメリカのオバマ大統領が3月10日、ホワイトハウスのローズガーデンでの会見で語った。候補者指名争いで彼らが互いを非難し合う様は「不快(nasty)」で「私はそうしたこととは無関係」だ、と。 すると16日の「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」紙に、大統領は自身の責任に口を拭っているとの批判が掲載された。 …
「 米国を根本から変える意味合い持つ最高裁判事後任問題の混迷 」
『週刊ダイヤモンド』 2016年3月26日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1126 3月15日の米大統領選の予備選で、共和党のマルコ・ルビオ氏が撤退した。氏は共和党のいわゆる良識派の期待を担っていた。しかし、自身の地元のフロリダ州でドナルド・トランプ氏に大きく水をあけられて、撤退が決定的になった。 トランプ氏の暴言と“敵”をつくり続ける非常識な手法を、米国のみならず世界…
「 あまりに露骨、司法のイデオロギー化 」
『週刊新潮』 2016年3月24日号 日本ルネッサンス 第697回 日本は果たして公正な国か、国民は究極的に国を信頼できるのか。 この問いへの回答は、司法が良識と法律に適った判断を下しているか否かという中にある。司法は国民にとって社会や国の公正さを信ずる最後の拠り所である。司法の健全さは、その国が国民によっても世界によっても信頼される鍵だと言ってよい。 たとえば国家としての…
「 皇位継承権は女性差別と踏み込む国連 日本をおとしめる情報戦対策が急務 」
『週刊ダイヤモンド』 2016年3月19日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1125 日本を非難する捏造の歴史を20年間も放置しておいて、たった1度、反論したからといって日本のぬれぎぬを晴らせるはずはない。日本に対する国際社会の誤解は極めて深く、その背後に、反日思想に駆り立てられている人々の国際社会への働き掛けがある。そのうちの少なからぬ人々が日本人である。 これが、3月…
「 他人事ではない超高齢化のリスク 」
『週刊新潮』 2016年3月17日号 日本ルネッサンス 第696回 日本は世界一の長寿国となったが、高齢化に伴うさまざまな課題を賢く解決しなければ、長寿大国の意味はないと私は思う。いま、多くの人が高齢者と共に暮らし、何らかの形で介護に携わっている。介護される側も、する側も、眼前で発生する問題に、とにかく対処しなければならない。理屈よりも現場なのである。 そうした中、高齢化時代に国…
「 米国、アジア情勢を鑑みれば急務 安倍首相が明確にした改憲意欲 」
『週刊ダイヤモンド』 2016年3月12日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1124 「安倍首相は参院選で3分の2を確保すれば必ず憲法を改正する」として、岡田克也民主党代表は安倍自民党の勢力拡大阻止に向けて野党勢力の結集を進める。重要政策で一致できなくても「野合で何が悪い」と開き直り、3月2日には小沢一郎氏とも会談した。岡田氏の目指す、安倍晋三首相による憲法改正の阻止と、安全保障…
「 米国トランプ現象の異常を読む 」
『週刊新潮』 2016年3月10日号 日本ルネッサンス 第695回 小欄をお読みいただく頃には、米大統領選指名争いの山場、3月1日のスーパーチューズデーの結果が出ているはずだ。 大統領選の大きな流れをほぼ確定する3月1日に向けて、米主要紙の報道が過熱している。焦点は「トランプ阻止」である。「ワシントン・ポスト」(WP)紙は根っからの民主党支持であるが、2月24日と25日の社説でトラ…