「 創立百年、中国共産党の弱みを知れ 」
『週刊新潮』 2021年7月15日号 日本ルネッサンス 第958回 7月1日、中国共産党が創立100年を迎えた。周辺の民族や国々に強圧的政策を取り続ける隣国共産党のこれからを、特定の思い込みに陥らずに冷静に見て行く必要がある。 にも拘わらず、日本の多くのメディアは、100周年記念の習近平国家主席の演説を、既成のイメージに基づいて読んだのではないか。大半のメディアが「台湾」を見出しにと…
「 背景に左翼勢力、横行する実子誘拐 」
『週刊新潮』 2021年7月8日号 日本ルネッサンス 第957回 これからお伝えするのは不条理な離婚のあり様と気の毒な父親の物語である。この悲劇を抉り出したのが、ノンフィクション『実子誘拐ビジネスの闇』(池田良子 飛鳥新社)である。読めば、左翼陣営が如何に巧妙に日本社会に浸透し、家族を崩壊に導きつつあるかが見てとれる。 卒田譲司氏(仮名)は2006年に結婚し翌年長女が誕生した。しかし…
「 防衛力強化で首相は有言実行を 」
『週刊新潮』 2021年7月1日号 日本ルネッサンス 第956回 「防衛費、まさかの日韓逆転」と、日経新聞が6月21日付けで報じた。防衛費でついに日本が韓国に抜かれてしまったのは多くの日本人にとっては衝撃であろう。 だが韓国に抜かれるのは当然だ。なんといっても日本は四方の海に囲まれ、米国に甘え、太平の眠りを貪ってきたのだから。 韓国は人口5000万人、日本の半分以下、GDPは1…
「 ワクチン接種加速で国難克服だ 」
『週刊新潮』 2021年6月24日号 日本ルネッサンス 第955回 イギリス南西部の町、コーンウォールで開催された先進7か国首脳会議(G7サミット)では、全首脳が東京五輪への「力強い支持」を表明した。菅義偉首相も「主催国の総理大臣として東京大会を何としても成功させなければならない。決意を新たにしました」と決意表明した。 「安全、安心の大会(運営)について説明し、全首脳から大変力強い支…
「 ワクチン後に必要な日本の防衛努力 」
『週刊新潮』 2021年6月17日号 日本ルネッサンス 第954回 6月4日、日本が寄贈したコロナウイルスワクチンが台湾の桃園国際空港に到着した。アストラゼネカ製、124万回分である。 「ものすごい反響で、僕は何もしていないのに、日本人だというだけの理由で、『ありがとう』のメールがどんどん入ってきます」 こう語るのは産経新聞台北支局長の矢板明夫氏である。 当初武漢ウイルス…
「 ワクチン接種と五輪を支える自衛隊 」
『週刊新潮』 2021年6月10日号 日本ルネッサンス 第953回 だれか黙々と働く人がいて世の中は成り立っている。その縁の下の力持ちに国民も社会も国も感謝してこそ、健全な国が創られる。それが本来の日本、勁い国の姿であるはずだ。 「朝日新聞」が5月26日の社説で五輪中止を菅義偉首相に求め、理由の第一に「健康への脅威」を挙げた。万単位の人々が世界からやってきて、ウイルスが広がっていくと…
「 急げ、国難の中でのワクチン接種 」
『週刊新潮』 2021年6月3日号 日本ルネッサンス 第952回 「7月末までに高齢者全員のワクチン接種を完了させる」 菅義偉首相の掛け声で、全国一斉に高齢者から順に接種が始まった。東京都港区の住人である私は5月22日、区民センターで1回目の接種を終えた。港区の接種は5月17日に始まったが、区民センターでの接種は22日が初めてだったそうだ。区も慣れていないせいか、あちこちに改善の余地…
「 五輪中止論、背景に政局の蠢き 」
『週刊新潮』 2021年5月27日号 日本ルネッサンス 第951回 5月17日、「朝日新聞」は朝刊一面左肩で「菅内閣支持急落33%」と報じた。小見出しは「『安全安心な五輪』納得できぬ73%」だ。 朝日新聞は紙面、社説やコラムなどで菅義偉首相の武漢ウイルス対策、緊急事態宣言、蔓延防止等重点措置の適用、ワクチン入手に至るまで、批判してきた。17日の記事は支持率急落や五輪開催反対論の増加を…
「 動物行動学が切り出す日本の問題 」
『週刊新潮』 2021年5月20日号 日本ルネッサンス 第950回 七つの章に約60本の記事、もしも私に目が三つあったら、3本の記事を同時に読みたいくらい面白い本が送られてきた。『ウエストがくびれた女は、男心をお見通し』(WAC)だ。「なんとイヤらしいタイトルか」と思って見たら、著者は竹内久美子さんだった。 動物行動学の研究者として名高い彼女の記事は切り抜いて保存している私である。す…
「櫻井よしこvs西岡力」敗訴でも「慰安婦報道」を永遠に反省しない朝日新聞
自らペンで反論する術を持ちながら、司法の場で争いを仕掛けた男の訴えは退けられた。濡れ衣を着せられたのはジャーナリストの櫻井よしこ氏と麗澤大客員教授の西岡力氏。真実を勝ち取り、判決後に初めて顔を合わせた二人が、過ちを省みない「真の敵」を喝破する。 5年以上に及ぶ長い法廷闘争が遂に終わりを迎えた。元朝日新聞記者の植村隆氏が、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と麗澤大学客員教授の西岡力氏が執筆した雑誌記…