「 注視せよ、コロナで動く米中関係 」
『週刊新潮』 2020年4月16日号 日本ルネッサンス 第897回 中国共産党の海外向け機関紙「環球時報」に3月31日、「新型コロナウイルスが米国の世紀を終わらせた」とするコラムが掲載された。著者の王文氏は中国人民大学重陽金融研究院執行院長で専門は国際関係論だ。 王氏はざっと以下のように書いた。 「新型コロナウイルスの感染が1941年以降で初めて米国の全面的介入のない全地球的問…
「 優しいだけでは国民の命は守れない 」
『週刊新潮』 2020年4月9日号 日本ルネッサンス 第896回 サッカー選手の香川真司氏が呼びかけた。 「ご存じのようにスペインでは本当にたくさんの人が苦しんでいます。日本もおそらく、これから感染が拡大されていくでしょう。それを止めるのはみなさん次第です。ワクチンもない、止める方法もない、一人一人の行動が、コロナに打ち勝つ唯一の方法です。今は自宅にいて待機することです」 “ス…
「 医薬品で世界を支配する中国 」
『週刊新潮』 2020年4月2日号 日本ルネッサンス 第895回 世界中が武漢ウイルスの襲来で右往左往する中でじっと目を凝らし、この混乱を如何に利用するか、世界を舞台にしたグランドチェスゲームを考えている国がある。他ならぬ中国だ。 彼らは武漢ウイルスへの初期対応を誤り、中国全土のみならず世界全体にウイルスを拡散させた張本人だ。その結果、3月24日現在、世界の感染者は37万4921人、…
「 メディアこそ武漢ウイルス克服の最大の障害 」
『週刊新潮』 2020年3月26日号 日本ルネッサンス 第894回 安倍晋三首相のメッセージをどう受けとめ、どう活かすか。それは日本人が武漢ウイルスとどのように戦い、どのように日本を守っていくかという問いでもある。 武漢ウイルス感染症に関する特別措置法の改正を受けて行った3月14日の会見で、首相は終始謙虚だったと私は思う。まず、法案成立に協力した与野党に感謝し、緊急事態に至ったと判断…
「 武漢肺炎、制圧に向けさらに力を尽くそう 」
『週刊新潮』 2020年3月19日号 日本ルネッサンス 第893回 小中高全校休校などの緊急措置はいつ解除できるのか。武漢ウイルスとの国を挙げての戦いについて、3月9日、政府の専門家会議は、あと10日間、19日頃まで「大規模イベントの自粛など感染防止措置は続けてほしい」と、呼びかけた。 加藤勝信厚労大臣も専門家会議の意見を踏まえて、15日を目途に次の段階を示す方針を発表する予定だ。 …