「もう一つの薬害エイズ感染 医療界、製薬業界と闘った母子」
『週刊ダイヤモンド』 2008年9月20日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 756 世の中に母親ほど強い存在はない。最初の取材から10年以上が過ぎた山本栄さんと語っているとそんな思いになる。67歳、身長140センチメートルの栄さんは、重い病気を抱える末っ子の義則さん(32歳)とともに、病魔だけでなく医療界や製薬業界とも闘ってきた。 義則さんは1986年、満九歳のとき、東京・築地…
「中国、援助外交でラオス侵食」
『週刊新潮』’08年9月18日号 日本ルネッサンス 第329回 「メコン川にマンハッタンのようなビルが並び立ち、ラオスは中国に乗っ取られます。中国のアジア進出を傍観しては、日本の存在感はますます希薄になります」 こう語るのは日本在住のラオス人研究者である。時計回りに、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、中国の5ヵ国に包み込まれる形のラオスを舞台に、ここ数年、凄まじい中国進出が進行中だ。歴…
「政治の何たるかを知る真の政治家はいないのか」
『週刊ダイヤモンド』 2008年9月13日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 755 福田康夫首相の突然の辞任で二本の記事が頭に浮かんだ。 一つは「月刊現代」8月号に堺屋太一氏が書いた「二代目の研究」である。8月1日発行であるから、当然、堺屋氏は脱稿の時点で福田首相の辞任など想定しておられない。同記事で氏は二世、つまり世襲が最も目立つのは、お寺さんと医療機関の経営者だとしたうえで…
「日本の評価を貶めた福田政権」
『週刊新潮』’08年9月11日号 日本ルネッサンス 第328回 9月1日夜、唐突に辞任会見を開いた福田康夫首相は、日本の国益上、最も不利な国際状況を作って去った。日本の命運の鍵を握る米中両国がいま、極めて重要な変化を遂げつつあるなかで、その変化の意味合いを理解せず、対応策もとらずに去った。 中国共産党は、党の生き残りをかけて、中国社会の変化と党政策のバランスをとろうと必死である。ネット人口…
「グルジア危機と台湾の不安 東西で揺れるアジア情勢」
『週刊新潮』’08年9月6日号 日本ルネッサンス 第754回 グルジア領内の南オセチア自治州とアブハジア自治共和国をめぐって、ロシア対グルジア・欧米諸国の関係が急速に悪化している。日本のメディア、テレビメディアはあまり報じないが、まさに新たな冷戦の感が否めない。 プーチン路線の下でメドベージェフ大統領が強気の発言をしたのは8月26日だ。ロシア政府は前述の二つの自治区の独立を承認したうえで、「…













