「 朝日英字報道は今も慰安婦で印象操作 」
『週刊新潮』 2018年8月16・23日合併号 日本ルネッサンス 第815回 慰安婦は日本軍が強制連行したのであり、自分は実際に慰安婦を「狩り出した」と大嘘をついた故吉田清治氏を、朝日新聞は何十年にもわたって持ち上げた。 朝日はしかし、吉田氏の話はすべて虚偽であるとして関連記事を取り消した。それが4年前の8月だった。 イデオロギーとして慰安婦強制連行を主張し続ける少数の人々や、…
「 中国マネーが席巻する征服と略奪の網 日本は負の流れ変える歴史的使命がある 」
『週刊ダイヤモンド』2018年8月11・18日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1243 中国で異変が起きている。7月26日、北京の米大使館付近で爆発事件が発生、中国当局は内蒙古自治区出身の26歳の男を拘束した。情報筋は、少数民族に対する苛酷な監視の網をくぐってモンゴル系の青年が爆弾を所持して北京中心部の米大使館に近づくなど、あり得ないと強調する。 「産経新聞」の…
「 複雑な欧州情勢に見る日本への教訓 」
『週刊新潮』 2018年8月9日号 日本ルネッサンス 第814回 トランプ米大統領は、ブリュッセルで行われたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議に先立つNATO議長との会談で、メルケル独首相を「ロシアの捕虜だ」と貶めた。NATO諸国が軍事費を増やして備えを進めているロシアに対して、ドイツは「ノルドストリーム2」と呼ばれる海底ガスパイプラインの敷設で協力し、ロシアの天然ガスをはじめとするエネ…
「 人口学から見て非常に脆弱な中国 日本の真の国難も同様だ 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年8月4日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1242 シンクタンク「国家基本問題研究所」は今年5月、創立10周年国際セミナーにフランスの歴史人口学者で家族人類学者のエマニュエル・トッド氏を招いた。氏は国家や国際関係を経済や軍事を軸とした戦略論ではなく、人口や家族形態の変化を軸に論ずることで知られる。 たとえば博士号を取得した若き研究者の時代…
「 虐待死なくすために全件情報共有を 」
『週刊新潮』 2018年8月2日号 日本ルネッサンス 第813回 東京都目黒区で5歳の船戸結愛ちゃんが両親から虐待を受けて死亡したのは3月2日だった。結愛ちゃんは1月23日に、父親の船戸雄大容疑者(33歳)と母親の優里容疑者(25歳)に連れられ、香川県善通寺市から目黒区に転居した。 それからひと月と1週間、結愛ちゃんは、「もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします」と書…
敵味方逆転の摩訶不思議な米露首脳会談 トランプ氏の非難はいつか必ず日本にも
『週刊ダイヤモンド』 2018年7月28日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1241 7月16日、フィンランド・ヘルシンキでの米露首脳会談はおよそ万人の予想を超えた。米CNNのクーパー・アンダーソン記者は「自分が報じてきたこれまでの如何なる首脳会談に較べても、米国と米国民にとって恥ずかしい内容だった」と伝えた。CNNはトランプ政権に必要以上に厳しいが、今回は、「米国人ならそう感…
「 トランプの独批判は即日本批判だ 」
『週刊新潮』 2018年7月26日号 日本ルネッサンス 第812回 この記事はヘルシンキでトランプ・プーチン会談が行われている日に書いている。米露首脳会談の結果はわからないが、プーチン大統領にとって開催しただけで得るものが多く、トランプ大統領にとっては、「シンガポール型首脳会談」になると見てよいだろう。トランプ氏の「大言壮語」の割には米国が得るものは甚だ少ないという意味だ。 私たちは…
「 敵味方の区別つかないトランプ外交で欧州情勢が激変する可能性に現実味 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年7月21日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1240 6月上旬、カナダでの先進7カ国首脳会議(G7)に出席したトランプ米大統領は孤立した。「6対1」のサミットと表現されたG7の2日目午後の会合を欠席して、トランプ氏は北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長に会うためにシンガポールに向かった。 7月11、12日の両日、ベルギーでのNATO(北大西洋条…
「 認識せよ、力が支配する世界への変化を 」
『週刊新潮』 2018年7月19日号 日本ルネッサンス 第810回 ドナルド・トランプ米大統領は、6月8、9日にカナダ・ケベック州で開かれた先進7か国首脳会議(G7)に遅れて現われたうえ、2日目は午後の会議に出席せずに早く帰った。 鉄鋼・アルミの輸入制限拡大、制裁関税問題などで、他の6か国と相容れず「6+1」の対立となったのは周知のとおりだ。居心地の悪さから抜け出したその足で、トラン…