「新たな冷戦が始まった “力治国家”への備えが不可欠」
『週刊ダイヤモンド』 2008年8月30日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 753 「新たな冷戦の始まり」。8月8日、北京五輪開幕の日の、ロシアによるグルジアへの軍事進攻を、欧米諸国はこのように形容する。 米国のライス国務長官は8月19日、ブリュッセルにあるNATO(北大西洋条約機構)本部での臨時外相会談に出席して、こう述べた。 「ロシアとの関係は、進攻前と同じ状態には戻らない…
「迷走続く、理念なき李政権」
『週刊新潮』’08年8月28日号 日本ルネッサンス 第326回 韓国の混乱と迷走は、恐らく、李明博大統領の下では収拾されはしないだろう。そう感ずるのは、8月15日に行った建国60周年の大統領記念演説を聞いてのことである。 いま、韓国は前代未聞の政治的混乱のなかにある。周知のように、ハンナラ党は4月の総選挙で議席の過半数を握ったが、国会では迷走を続けている。総選挙後10日以内に各種常任委員会な…
「韓国発展に寄与した植民地時代の日本を評価する〝代案教科書〟」
『週刊ダイヤモンド』 2008年8月23日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 752 韓国の李明博大統領が遅まきながら、不条理な偏向メディアへの反転攻勢に出た。韓国最大の放送メディア、KBS(韓国放送公社)の鄭淵珠(チョンヨンジュ)社長を、8月11日、解任したのだ。 KBSは米国産牛肉輸入を再開した李大統領を激しく非難し、大規模な反政府デモを積極的に支持してきた。デモは牛肉輸入反…
「狂乱続く韓国、李政権の危機」
『週刊新潮』’08年8月14・21日号 日本ルネッサンス・拡大版 第325回 韓国の李明博大統領が漂流中だ。金大中、盧武鉉両大統領の親北朝鮮左派路線を修正し、保守路線を採ると期待されていた李大統領だが、韓国内に根深く広く残る左派勢力の攻撃の前に、為す術もなく、立ち尽くしているかのようだ。ひたすら世論に押され、屈服し、迎合してはいるが、李大統領はその世論を誰が作っているのかを見極めることが出来な…
「みぞソバ、赤マンマとともに安らぎを与えてくれるわが家のメダカ」
『週刊ダイヤモンド』 2008年8月9・16日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 751 わが家の小さな池に、12匹のメダカがやって来たのは、今年の4月下旬だった。 その約ひと月前に造った池は、現代風(いまどき)の呼び名でいえば、ビオトープである。深さはせいぜい20センチメートル、盥ほどのサイズだ。なだらかに足で固めた水辺にまず芹を植えた。茂ってくれば、摘んでお浸しにしよう。みぞソバ…
講演会のお知らせ
京都ホテルオークラ主催講演会のご案内 「今こそ国益を問え」 ~日本が抱える問題への提言~ と題して『京都ホテルオークラ』にて講演会が開催されます。 日時:2008年10月17日(金) 18:30~20:00 ※詳しくはホテルHPをご覧ください。 http://www.kyotohotel.co.jp/cgi-bin/kho-cocolo/event/index.cgi?page=0#4 …
「短期集中連載・最終回 あえて言う“後期高齢者医療制度”は絶対に必要だ」
『週刊新潮』’08年8月7日号 日本ルネッサンス・拡大版 第324回 【短期集中連載・最終回】「迷走の果て」に目指すべきもの メディアの大批判と国民の大反発を受ける後期高齢者医療制度を、政府は部分的修正で乗り切ろうとする。片や、民主党のみならず、政府、与党内からも同制度を廃止し、元に戻すべきだとの主張が展開されている。 一体、日本は、どのような医療・介護制度を目指すべきなのか。舛添要一厚生労働…
「妻子を殺害された青年が絶望の中で闘い続けた軌跡」
『週刊ダイヤモンド』 2008年8月2日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 750 新潮社に入社して以来、25年間「週刊新潮」編集部に在籍した門脇護氏が、『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』(新潮社)を上梓した。 ペンネーム、門田隆将で著した本書は、「週刊新潮」の筆頭デスクとして縦横無尽に走り続けてきた氏の力量を思わせる。 本書は、山口県光市の妻子殺害事件の被害者の家…