[特集]「 アジアの『嫌われ者』は中国だ 」
『週刊新潮』 '05年9月29日号 日本ルネッサンス 拡大版 第183回 日本人は、自分たちはアジアで嫌われている、歴史の加害者だから常に肩身の狭い想いをしなければならない、と思い込んでいないか。 9月15日から3日間にわたって台北で開催された「アジア民主化のための世界フォーラム」(WFDA)の第1回ビエンナーレでは、そのような感じ方を根底から覆す発言が相次いだ。 WFDAは非政府組…
「 小泉政権が警戒すべき陥穽は環境が生み出す独裁体制と公明党に対する過大評価 」
『週刊ダイヤモンド』 2005年9月24日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 609 予想どおり、小泉純一郎首相は圧倒的な勝利を得た。300に迫る296もの議席を得た小泉自民党が極力注意すべき点は、いわゆる小泉独裁体制の陥穽にはまらないことだ。 これまでにも、少なからぬ政治家が“小泉独裁”“ファッショ”という表現で首相批判を展開した。それらの多くは、首相が人の忠告を聞か…
「 小泉新政権への国民の責務 」
『週刊新潮』 '05年9月22日号 日本ルネッサンス 第182回 1993年10月、カナダの与党、進歩保守党が総選挙で大敗、キャンベル首相も落選し、154議席からわずか2議席に転落した。政権与党から泡沫政党への転落。小選挙区制度の下ではことほど左様に勝敗が劇的に分かれることを示した一例である。 9月11日の総選挙ではまさしく小選挙区制の効果が現れた。自民党は単独絶対安定過半数を優に超える…
「 今回の選挙がもたらすだろう最も前向きの結果は、自民党の健全な意味での公明党離れ 」
『週刊ダイヤモンド』 2005年9月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 608 各紙世論調査では、自公両党が300議席をもうかがう勢いである。9月7日時点の予測に基づけば、小選挙区制に移行して4度目の総選挙で、ようやく、小選挙区制度の特徴が出てきそうだ。片方の側が明確な勝利を収め、国政に責任を持つ代わりに、政権を手にした政党が国民の期待に応えなかった場合、次の選挙で…
特別レポート「 『小泉改革』 は幻想に過ぎない 」
『週刊新潮』 '05年9月15日号 日本ルネッサンス 「拡大版」 第181回 小泉圧勝、自民党単独過半数を大幅超過、民主は現有議席の確保も不確実。9月4日の各紙の世論調査は、ほぼ一様に選挙戦が自民党の圧倒的有利で進む状況を分析していた。 テレビ各局の討論会でも首相はこの上なく歯切れよい。郵政公社のままで規模を縮小すべきだと、眉間に縦皺で熱弁する民主党岡田克也代表に、「民主党は民営化…
「 韓国はいったいどこの国か? 北朝鮮へ異様に肩入れする盧武鉉大統領の“狂乱政治” 」
『週刊ダイヤモンド』 2005年9月10日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 607 8月29日、韓国の「民族問題研究所」が、親日派3,090人の実名リストを公表した。1910年の日韓併合から45年の終戦までの期間、日本に協力した人びとのリストであり、彼らは“親日という反民族派”のレッテルを貼られたことになる。 同研究所は民間団体だが、リストの作成および発表は、盧武鉉大…
番組出演のお知らせ
9月11日の総選挙で日本はどうなるのか。 フジテレビの選挙特番に出演します。見て下さい。 FNN選挙WARS ~改革の最終審判~ 2005年9月11日(日) 19:58~…
「 郵政で消された『喫緊の争点』 」
『週刊新潮』 '05年9月8日号 日本ルネッサンス 「拡大版」 第180回 9月11日の衆議院議員選挙で選ばれる人々は、一応4年間、国政を動かすことになる。小泉純一郎首相はこの選挙の争点はただ一点、郵政民営化のみだと主張する。だが、向こう4年間、日本の直面する問題は郵政だけではない。首相が命を懸ける問題が郵政のみであってはならない。日本の主権と存立を脅かす隣国中国の動きにこそ、命を懸け…
「 仮に自民党の圧勝であっても問われる首相の資質と国家観 党再生の第一歩は憲法改正 」
『週刊ダイヤモンド』 2005年9月3日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 606 参議院で郵政民営化法案が否決されるや否や、同法案を可決した衆議院を解散した小泉純一郎首相への支持率が上昇中だ。8月18日のフジテレビの世論調査では、63・6%だった。 小泉人気は、しかし巧みな自己演出によってつくられたもので、その内容は空疎である。 たとえば、小泉首相は、改選議席が自公両…