「 米中5G戦争、日本は米国とともに戦え 」
『週刊新潮』 2020年2月20日号 日本ルネッサンス 第889回 新型コロナウイルス問題発生以降、初めての米中首脳電話会談が2月7日に行われ、習近平国家主席はトランプ大統領に米国の措置の緩和を求めた。 米国は、1月30日に中国全土への米国民の渡航禁止を決定、翌日には過去14日以内に中国に滞在歴のある外国人入国の一時拒否を発表した。中国は、国際社会の一連の厳しい反応は「米国が恐怖心を…
「 ウイルスが切り崩す、中国独裁政権 」
『週刊新潮』 2020年2月13日号 日本ルネッサンス 第888回 14億人の国民の上に君臨する絶対的権力者、21世紀の終身皇帝を目指す習近平国家主席の実相を、新型コロナウイルスがこれでもかこれでもかと抉り出している。 中国中部、武漢で発生したこのウイルスは中国共産党一党独裁体制と習近平氏の退場を促すきっかけになるやもしれない。たとえそこまで行かずとも、世界第二の大国の基盤の緩みは国…
「 皆で映画「Fukushima50」を観よう 」
『週刊新潮』 2020年2月6日号 日本ルネッサンス 第887回 週末、東京・千代田区の東京国際フォーラムで福島の原発事故を描いた映画「Fukushima50」のワールドプレミアがあった。 1000年に一度と言われたマグニチュード9の大地震とそれに続く大津波に襲われた東京電力福島第一原発(イチエフ)を守ろうと、現場がどのように戦ったかを描いた作品だ。東電本社のエリート社員と現地採用の…
「 裁判官の原発潰しが日本の活力を削ぐ 」
『週刊新潮』 2020年1月30日号 日本ルネッサンス 第886回 日本のエネルギー政策を歪め、電気料金を押し上げ、消費者と中小企業に負担させている元凶は原子力規制委員会だけではなかった。三条委員会として強大な権限を有する規制委の決定を覆し、公平・公正とはいえない一方的理屈で原子力発電所の運転差し止めを決定する裁判官も、もうひとつの元凶である。 健全で公正な司法が確立されて初めて社会…
「 蔡英文大勝利の中に今後の課題山積 」
『週刊新潮』 2020年1月23日号 日本ルネッサンス 第885回 1月11日、台湾の運命を決める選挙は民進党総統、蔡英文氏が怒濤の勝利をおさめた。開票最終局面で同氏の得票が台湾史上初の800万票超えとなったとき、民進党本部前の広場では花火が弾け、群衆の叫びが地鳴りとなった。 勝者は蔡氏、もう一方の主役で敗者は中国国家主席の習近平氏だった。 今回の台湾選挙は「中国に対する国民投…