櫻井よしこ オフィシャルサイト https://yoshiko-sakurai.jp/

コラム

2023.01.19 (木)

「 楠木正成を討ち死にさせた政軍関係 」

『週刊新潮』 2023年1月19日号 日本ルネッサンス 第1032回 今年、日本の私たちが関心をもって学びたいことに戦略と戦術の違いがある。岸田文雄首相が発表した安全保障戦略に関する3文書、それを解説するメディアの記事や資料には、戦略の二文字が度々登場する。国際関係論の大家、田久保忠衛氏が苦言を呈した。 「国防費の規模やトマホーク導入の可能性などは全て戦術に属する事案です。それも大事…

→続きを読む

2023.01.12 (木)

「 令和5年、日本人は賢く強くなろう 」

『週刊新潮』 2023年1月5・12日号 日本ルネッサンス 第1031回 ウクライナ侵略戦争はプーチン露大統領が戦争遂行を諦めるまで止まない。2022年末のゼレンスキー・ウクライナ大統領の訪米を受けて、米国はウクライナを敗北させない構えを一段と強化した。ウクライナ戦争を終わらせる道はプーチン氏を敗北させ、停戦に追い込む道だ。 ウクライナ戦争が長期化し、プーチン氏が凋落する中で、中国の…

→続きを読む

2022.12.29 (木)

「 戦略3文書、戦後体制への決別を評価 」

『週刊新潮』 2022年12月29日号 日本ルネッサンス 第1030回 12月16日、岸田政権が発表した安全保障に関する戦略3文書はわが国の安全保障の在り方を根本から変えるものだ。戦後日本を特徴づけてきた空想的な平和主義を岸田政権は明確に批判し、その批判が戦略として位置づけられた。まさに歴史的な一歩である。 岸田氏は発する言葉数は多いが、真の意図がよく見えてこないと私は注文をつけてき…

→続きを読む

2022.12.22 (木)

「 習近平、社会主義は米資本主義に勝つ 」

『週刊新潮』 2022年12月22日号 日本ルネッサンス 第1029回 戦略的に見てこれ以上のタイミングはなかっただろう。臨時国会閉幕の12月10日、萩生田光一自民党政調会長が台湾を訪問した件だ。与党三役としては19年ぶりで、台湾の平和と安定を重視する日本の決意を内外に示した。中国には強い抑止力となったはずだ。 安倍晋三元総理の暗殺以降、台湾に芽生えた心細さ、誰が日台関係強化の推進軸…

→続きを読む

2022.12.15 (木)

「 中国の人権侵害に初めて物言う日本 」

『週刊新潮』 2022年12月15日号 日本ルネッサンス 第1028回 相手が中国となると、わが国は政界も財界も信じ難いほど卑屈になる。一例が、中国の人権侵害問題には一言の抗議もできないという事実である。ところが12月5日、ようやくこの悪弊が破られた。超党派の「中国による人権侵害を究明し行動する議員連盟」が設立総会を開いたのだ。 これまでわが国にはチベット、ウイグル、南モンゴルの3民…

→続きを読む

このページのトップへ