「猪瀬直樹氏の“大反論”に反論する,それでも道路公団改革は失敗」
『週刊ダイヤモンド』 2008年4月26日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 737 「道路公団の民営化は失敗に終わった」と本誌3月22日号の特集「『道路』の暴走」に書いたら、元道路関係四公団民営化推進委員会委員だった猪瀬直樹氏が4月5日号で「道路公団改革は成功した」と「大反論!」した。後述するように氏の論は自己矛盾に満ちており、道路改革の失敗を認めず、成功だと言い張るのは、独り善…
「ヒラリー、感情を克服できるか」
『週刊新潮』’08年4月24日号 日本ルネッサンス 第310回 演壇ですれ違ったヒラリー・クリントンとバラク・オバマ両氏。笑みを作った表情には、白い歯がこぼれている。だが、その眼光は凄まじい強さで相手にとどめを刺そうとしているかのようだ。両氏の対立が険しい感情的対立に陥ってしまっていることを示す写真だった。 二人は4月13日の日曜日、米国ペンシルベニア州メサイア・カレッジで「信仰と正義(fai…
「中国のチベット弾圧を日本の首相、仏教界は黙認するのか」
『週刊ダイヤモンド』2008年4月19日号 新世紀の風をおこすオピニオン縦横無尽736 4月5日の関西テレビの番組「ぶったま」をユーチューブで見た。独立総合研究所所長の青山繁晴氏が司会した同番組に、天台宗別格本山書写山圓教寺の執事長、大樹玄承氏が出演し、チベット問題について発言した。 別格本山は本山に準ずる格式の高い寺という意味で、書写山は山号、圓教寺が寺号である。緊張した面持ちで大樹氏は仏教者…
「北京五輪、日本こそ異議を唱えよ」
『週刊新潮』’08年4月17日号 日本ルネッサンス第309回 北京五輪聖火リレーの走者でフランスの元テニス・プレーヤー、アルノー・ディパスカル氏が、炎の消えたトーチを手に茫然と立ち尽くしている。なんと象徴的な映像だろうか。 ロンドンでは警官隊2,000名による警備が、度々破られた。パリ市当局は、ロンドンの二の舞を防ごうと、3,000名の警官を配置して、外国のVIPを迎えるのと同じ厳戒態勢で臨ん…
「映画“靖国 YASUKUNI”で真に問われるべき問題」
『週刊ダイヤモンド』2008年4月12日号 新世紀の風をおこすオピニオン縦横無尽735 ドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」は、都内四館、大阪市内一館での公開が決まっていたが、突然の上映中止となった。 中止を決めた映画館側は「営業上の総合的判断」「観客や近隣に迷惑がかかる」などを理由として挙げている。 靖国神社問題は、中国が政治問題として取り上げ続ける問題だ。それだけに、日本としては…













