「 台湾の正念場、11月の五大市長選挙 」
『週刊新潮』 2014年10月9日号 日本ルネッサンス 第625回 週末、都内のホテルの大ホールは熱気に溢れていた。日本在住の台湾の人々が、11月29日の台北市長選挙の候補者で医師の柯文哲氏を迎えて激励会を開いたのだ。 柯氏は、台湾の改革は台北市の変化から始まる、台北市の変化の本質は台湾人の文化と価値観を取り戻すことだと説いた。国民党の馬英九政権の下で教育内容が中国風に変えら…
「 『昭和天皇実録』公表で浮上する政治利用への疑問 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年10月4日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1053 言論人として自身が目を通していない資料について述べるのは不見識なことだが、それを承知で書いてみたい。 9月9日に公表された「昭和天皇実録」である。1万2,000ページに上る膨大な量だそうだ。これから出版社を選考して来年出版されるとのことだが、新聞社や雑誌社は資料を入手し、それぞ…
「 沖縄知事選と歪められる辺野古移設問題 」
『週刊新潮』 2014年10月2日号 日本ルネッサンス 第624回 9月21日、台風のそれた沖縄は快晴だった。宜野湾市で開催された「沖縄21世紀ビジョンの早期実現を求める県民の会」に出席したのだが、11月16日の知事選挙に向けて、沖縄には早くも熱い風が吹いていた。 地元の琉球新報と沖縄タイムスは、普天間飛行場の辺野古への移設を選挙の争点にすべく、キャンペーンを続けている。しかし、両紙…
「 目先のことに振り回され機能不全に陥る朴政権 」
『週刊ダイヤモンド』 2014年9月27日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1052 韓国の司法当局は9月16日までに「産経新聞」ソウル支局長の加藤達也氏に対する出国禁止措置をまたもや延長した。8月8日に加藤氏にソウル中央地検が出頭を要請し、翌日出国禁止措置が取られて以来、4度目の延長である。 氏は、セウォル号沈没事件当日、朴槿恵大統領の日程に「7時間の空白」があったこ…
「 『謝罪会見』に垣間見えた謝らない体質 」
『週刊新潮』 2014年9月25日号 日本ルネッサンス 第623回 朝日新聞社長の木村伊量氏の記者会見を見て、その再生の道のりの遠いことを実感した。朝日は9月11日の会見で、福島第1原発(1F)の所長だった吉田昌郎氏の調書に関する件を「主題」としつつも、慰安婦強制連行という世紀の嘘を語った吉田清治氏の証言と慰安婦問題にも言及せざるを得なかった。 この会見で、朝日が反省していな…













