「 戦中世代の歴史証言を真摯に聞け 」
『週刊新潮』 2018年2月15日号 日本ルネッサンス 第790回 昨年10月の第19回中国共産党大会で習近平国家主席がとりわけ強調したのが国民教育の重要性である。中国での教育は、中国共産党が如何に優れた愛国の党であるかを軸とし、中華民族の偉大さを徹底的に教える内容だ。共産党に対する国民の忠誠と中華民族の誇り、そこに強い経済力と抜きん出た軍事力を加えて国家の柱とする。こうして中国は21世紀…
「 韓国の朴前大統領に続く苛酷な裁判 なぜ検察は北朝鮮の法律を持ち出すのか 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年2月10日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1218 韓国では朴槿恵前大統領に対して、裁判とは到底言えない苛酷な裁判が続いている。公判は週4回も行われ、それぞれが10時間を越える長さに及ぶ。朴氏の弁護人は、これは司法の名を騙った拷問だとして全員が辞任した。朴氏も出廷を拒否している。米国のメディア、CNNも「人権侵害」として報じた。 朴氏…
「 北朝鮮の船多数が漂着、備えを急げ 」
『週刊新潮』 2018年2月8日号 日本ルネッサンス 第789回 昨年日本海沿岸で確認された北朝鮮木造船の漂流・漂着は100件、12月だけで40件を超えた。北海道、秋田、山形、青森、新潟、佐渡、福井、石川、島根、京都、鳥取と広範囲に及ぶ。今年も漂着は続いている。「特定失踪者問題調査会」の荒木和博氏の調査から拾ってみる。 ・平成30(2018)年1月4日、秋田県三種町釜谷浜海水浴場に木…
「 反対強い中での安倍首相の訪韓決意 政治家としての判断しっかり見守りたい 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年2月3日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1217 1月24日、安倍晋三首相が2月9日に行われる平昌五輪の開会式に出席するとの考えを、開会式出席に最も強く反対していた「産経新聞」のインタビューで明らかにした。 自民党内には反対の見地から大きな波紋が広がった。この開会式には主催国の韓国でも強い反対論がある。南北朝鮮の選手による合同行進で韓国国…
「 米大統領の対中政策を活用せよ 」
『週刊新潮』 2018年2月1日号 日本ルネッサンス 第788回 ドナルド・トランプ氏の大統領就任から丸1年が過ぎた。アメリカのメディアは新聞もテレビもトランプ政権1年を振り返り、論評に明け暮れている。CNNはそのリベラル志向ゆえに徹底した反トランプの論調が目立つメディアである。そのことを念頭に置いて割り引いて視聴しても、徹頭徹尾のトランプ批判には、いささか疲れる。ちなみに、アメリカでは「…
「 庭に猛禽類飛来の大事件 愛でる小鳥が狩られた自然の摂理 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年1月27日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1216 わが家の庭には水溜まりのような小さな池がある。竹の樋からチロチロと流れ込む水がヤゴやおたまじゃくしの寝床をつくる。小鳥たちは樋に止まって小さな嘴で流水を掬い上げ、喉を潤し、浅い池に飛び込んで水浴びをする。 このところ度々飛来するのが一群の目白である。無駄のない素早い動きや抹茶色の美しい姿…
「 中国マネーの後には死屍累々 」
『週刊新潮』 2018年1月25日号 日本ルネッサンス 第787回 1月8日、成人の日のニュースに驚いた。東京23区の新成人、約8万3000人の内、1万人余り、8人に1人が外国人だというのだ。 とりわけ外国人比率が高いのが新宿区で46%、以下、豊島区38%、中野区27%、荒川区26%、台東区26%だった。国籍による内訳は示されていないが、留学生に占める比率などから、新成人の多くが中国…
「 北朝鮮と中国を恐れる韓国の文大統領 日本は弱気と見られぬよう主張押し通せ 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年1月20日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1215 友人で拓殖大学教授の呉善花氏が、彼女にしては珍しく強い口調で断じた。 「安倍首相が平昌五輪に行かないのは正解です。文在寅韓国大統領の慰安婦合意の事実上の破棄は、断固無視することです」 これまた長年、日韓関係について意見交換してきた統一日報論説主幹の洪熒(ホン・ヒョン)氏も断言した。…
「 己への信頼を憲法改正で勝ち取れ 」
『週刊新潮』 2018年1月18日号 日本ルネッサンス 第786回 世界が大きな変化を遂げつつあるのはもはや言うまでもない。70年余りも日本が頼ってきたアメリカは強大ではあるが普通の民主主義国へと変化していくだろう。 日本は価値観を共有するそのアメリカを大事にしなければならない。頼るばかりでなく、助け合わなければならない。日本にできることはもっと実行していかなければならない。アメリカ…
「 中国の野望の牽制へ十分な抑止力を 現実主義で対峙する日本政府は評価に値 」
『週刊ダイヤモンド』 2018年1月13日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1214 中国の実像は、その言葉ではなく行動の中にある。1951年、建国間もない中華人民共和国はチベットに「17か条の協定」を突きつけた。中国共産党がチベットを支配するという強硬策の表明だったが、彼らはこうも約束していた。 (1)ダライ・ラマの地位及び職権は変更しない、(2)宗教の自由を守り、ラマ…