「 福島第二原発を守った本当の英雄達 」
『週刊新潮』 2013年2月14日号 日本ルネッサンス 第545回 過日、3・11の大震災と大津波にも生き残った東京電力福島第二原子力発電所(以下2F)を訪れた。2Fには1号機から4号機まで各々110万キロワット、計440万キロワット出力の原発があり、2011年3月11日当日は全てがフル稼働していた。第一原子力発電所(以下1F)では1号機から6号機の内、4~6号機は停止中で、1~3号機の総…
「 情緒的反対論が溢れる沖縄地元紙 客観的情報をきちんと伝えるべき 」
『週刊ダイヤモンド』 2013年2月9日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 972 1月27日、「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」実行委員会の主催で、東京・日比谷野外音楽堂で「NO OSPREY 東京集会」が開かれ、主催者発表で4000人が集った。翌日の「沖縄タイムス」「琉球新報」両紙の紙面は、右の東京集会とオスプレイ反対を伝える写真とコメントで埋め尽くされた。両紙は6~7…
「 中国で進む民主化運動の現状 」
『週刊新潮』 2013年2月7日号 日本ルネッサンス 第544回 1月21日、中国の民主化運動のリーダーの1人で、北京電影学院元教授の崔衛平氏をシンクタンク「国家基本問題研究所」(国基研)に迎えた。50代後半の彼女は、政治体制の改革を求めた「08憲章」発表時の署名者303人の1人で、09年3月、プラハで開催された「“人と人”人権賞」の授賞式に劉暁波(リュウ・ギョウハ)氏と「08憲章」…
「 テロ犠牲者情報の開示は正しい 必ずや公益に役立たせてほしい 」
『週刊ダイヤモンド』 2013年2月2日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 971 かつて私は住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)の構築に強く反対した。国民に11桁の番号を振り、同番号の下に個人情報を統合してコンピュータに入力し、全国3,300自治体(当時)をつなぐ巨大なネットワークに拡大するというのが政府の考えた住基ネットだった。 この巨大コンピュータシステム…
「 自国を自力で守る姿勢を鮮明にし アジア諸国と連携を強化する首相 」
『週刊ダイヤモンド』 2013年1月26日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 970 「中国人民解放軍を平時において積極的に活用する」「軍事闘争への備えを優先する」 これが習近平・中国共産党総書記が繰り返し強調する考え方であり、後述する中国の尖閣諸島問題に関連する対日強硬政策の主因でもある。 習氏は前任者の胡錦濤、江沢民両氏と異なり、まもなく党中央軍事委員会主席のポ…
「 『南方週末』事件、習近平体制の揺らぎ 」
『週刊新潮』 2013年1月24日号 日本ルネッサンス 第542回 中国広東省で起きた週刊紙『南方週末』の1月3日号社説が同省共産党宣伝部によって差し替えられた事件は、発覚以来約2週間が過ぎてもくすぶり続けている。 当局の圧力に対して編集部がストライキを打とうとする中、10日号の発行に漕ぎつけたことで一応の収束が図られたといえるが、問題がおさまったわけではない。まず事の顛末を振り返っ…
「 政権交代で実現した南鳥島沖のレアアース2万年分の海底調査 」
『週刊ダイヤモンド』 2013年1月19日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 969 文部科学省所管の独立行政法人、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が小笠原諸島・南鳥島沖の海底に眠るレアアース(希土類)泥の調査に乗り出すことになった。東京大学大学院工学系研究科の加藤泰浩教授の研究チームが6年前から指摘してきたレアアースの宝庫がこの海底に眠っている。加藤教授は南鳥島の海底調…
「 米国一部に根強い対日歴史批判 」
『週刊新潮』 2013年1月17日号 日本ルネッサンス 第541回 新年早々、『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』紙が安倍晋三首相批判の激しい社説を掲げた。「日本における修正主義」の見出しで「もし首相が戦時の性奴隷(sex slavery)に関する公式謝罪を修正(modifies)するなら、地域の緊張を激化させるだろう」という書き出しだ。 これは昨年12月31日の『産経新聞』紙上の安…
「 なぜ韓国人は日本人を憎むほどに中国人を憎まないのだろうか 」
『週刊ダイヤモンド』 2013年1月12日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 968 日韓米中で新政権が発足し、2013年のアジア・太平洋地域ではこれら4カ国の外交政策が複雑に交差する。その中で、日本外交の基本は日米関係の修復と緊密化であるが、韓国との関係も重要な変数となる。 韓国外交を観察していてしばしば驚くのが彼らの親中ぶりだ。歴史上、朝鮮半島を最も苦しめたのは中国であ…
特集 安倍晋三総理 対談 「 独立自尊! 私は経済を立て直す! 」
『週刊新潮』 2013年1月3・10日合併号 2013年 日本の針路を明らかにする! 安倍晋三総理(58)主導の金融緩和を市場が好感、久々に経済は明るい兆しを見せた。しかし尖閣を巡り中国に翻弄されるなど外交は劣化の一途を辿り、復興や拉致問題等の難題も山積している。新総理と日本復活への展望を語り合った。 櫻井よしこ この度は総選挙での大勝と、総理就任、おめでとうござ…