櫻井よしこ オフィシャルサイト https://yoshiko-sakurai.jp/

コラム

2007.05.03 (木)

「 三権分立を放棄するのか最高裁 」

週刊『週刊新潮』 2007年5月3・10日号 日本ルネッサンス 第262回 民主主義の根幹は三権分立にある。立法、行政、司法の三権が各々独立し、相互にチェックし合うことで初めて健全な国家運営が可能になる。こんなことは常識のはずだ。 だが、3月27日の最高裁第3小法廷で藤田宙靖(ふじたときやす)裁判長らが下した判断は、司法が政治を慮り、その影響を受けたのか、或いは特定のイデオロギーに染…

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2007.04.26 (木)

「 完全敗訴でも開き直る文科省 」

週刊『週刊新潮』 2007年4月26日号 日本ルネッサンス 第261回 去る3月29日、東京高裁で極めて地味な、ある裁判の判決が言い渡された。判決は、被告である国(文部科学省)に40万円の支払いを命じた。上告期限の4月12日になっても、敗訴した国が上告しなかったため、判決は確定した。原告で元東大医学部輸血部長、柴田洋一氏の勝訴が確定した瞬間である。 柴田氏は03年9月に、情報公開制度…

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2007.04.21 (土)

「 実態は外交戦争に等しい日中関係 その対極にある台湾の懐の深さ 」

『週刊ダイヤモンド』     2007年4月21日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 687 4月第一週を北京で過ごし、安倍晋三首相の昨年秋の訪中後の変化を見た。会う人全員が、しばらく前とは打って変わって、日中関係の改善ぶりを強調し、中国が未来志向の関係構築を望んでいると語る。彼らは一様に、二国間関係の構築の条件は二つ、靖国神社への総理参拝は行わないことと台湾問題に口出…

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2007.04.19 (木)

「 外国特派員団に南京事件否定論 」

週刊『週刊新潮』 2007年4月19日号 日本ルネッサンス 第260回 4月2日、立命館大学教授の北村稔氏が東京有楽町の外国特派員協会(FCCJ)で講演した。テーマは「南京事件」或いは「南京大虐殺」である。氏は『「南京事件」の探究 その実像をもとめて』(文春新書)の著者で、今回は同書の英訳本『The Politics of Nanjing』(University Press of Ame…

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2007.04.14 (土)

「 沖縄の集団自決をめぐる教科書検定に異議を唱えたNHKの偏向報道 」

『週刊ダイヤモンド』     2007年4月14日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 686 高校の歴史教科書における沖縄戦についての記述に、文部科学省から検定意見が付いたとして、3月30日のNHKはこれを大きく報じた。検定で問題とされたのは、第二次世界大戦末期の沖縄戦において、旧日本軍が住民に集団自決を命じたというくだりである。NHKはまず、集団自決を命じたとされて…

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