「 この国の本当のワルは誰だ 」
『波(新潮社)』 2001年9月号 小倉昌男・櫻井よしこ対談 菊の御紋の方程式 櫻井: 『日本のブラックホール 特殊法人を潰せ』を執筆するために改めて特殊法人問題を取材して感じたことは、この国の体制の理不尽さです。日本の本当のワルは官僚なのだという結論に達しました。小倉さんはこういうことを何十年も前に感じていらっしゃったことでしょう。 小倉: 原稿を拝読して官僚には悪知恵があると、再び…
「 税金を私物化し利権を離さない特殊・公益法人のあきれた実態 」
『週刊ダイヤモンド』 2001年9月1日号 オピニオン縦横無尽 第410回 過日、元ヤマト運輸社長の小倉昌男氏と語り合った時のことだ。 『日本のブラックホール 特殊法人を潰せ』という本をまとめたばかりの私に、小倉氏は全国に26,000もある公益法人の“悪”について語った。周知のように、氏は旧運輸省や旧郵政省と“烈しく”戦ってきた人である。その戦いは、いつもきわめて大胆かつ緻密である。 公益…
暑い日々が続いています。
暑い日々が続いています。皆様は夏休みをどう過ごされましたでしょうか。 さて9月に入ったら後述のような主旨で、集会をいたします。改正住民基本台帳法に反対する集会です。一旦作られた法律をなくしてしまうのは、たいそう難しいといわれますが、それでもこんな法律はなくしたほうが良いと思い、呼びかけ人になりました。 興味のおありの方々は是非ご参加下さい。そして集会の主旨にご賛同頂ければ、この法律を廃止するの…
「 日本に教科書修正を要求する韓国自身にも“歴史の歪曲”あり 」
『週刊ダイヤモンド』 2001年8月25日号 オピニオン縦横無尽 第409回 8月16日の「朝日新聞」は朝刊の1面で扶桑社の出版した歴史および公民の教科書は、全国の市区町村立および国立の中学校では使われないというニュースを伝えていた。 教科書の採択は542地区に分かれて行われたが、その中のひとつとして「つくる会」の編集した教科書を採択しないという徹底ぶりである。雪崩(なだれ)を打つかのような…
「 イタリア式かオランダ式か アメリカと同じ運命を辿るのがベストとはいえない 」
『Voice』 2001年9月号 森永卓郎・櫻井よしこ対談 特集 日本経済「自力再生プラン」 景気を回復させること自体はいとも簡単 森永(三和総合研究所主席研究員): 小泉さんが構造改革を訴えて登場したら、女性たちのあいだで大フィーバーが発生しましたね。先日、羽田空港国際化の問題で呼ばれて自民党本部に行ったら、売店で小泉首相のポスターを求める女性たちが行列していました。私もつい買いそうになり…
「 再び『道路公団」の悪あがきを潰せ 」
『週刊新潮』 2001年8月16・23日号 櫻井よしこ告発レポート 企みは深く潜行する。 参議院議員選挙での小泉自民党の勝利は、首相の唱える構造改革への表立った反対を封じ込める反面、この国に深く根をおろしている既得権益と利権の受益者たちはその抵抗をより巧妙な形へと磨いていく。 小泉内閣の特殊法人改革の動きは6月22日、特殊法人改革の中間とりまとめ案が発表された時に、具体的かつ正式に示された…
「 夏の朝 わが家のベランダに息づくバッタと黒アゲハたち 」
『週刊ダイヤモンド』 2001年8月11・18日合併号 オピニオン縦横無尽 第408回 連日の猛暑の効用は、早朝に目ざめることだ。このところ早起きして、ささやかなベランダの木や花たちに水遣りをするのが日課となった。 好きで集めた緑の生きものたちが、勢いよく葉を広げ、花を咲かせ、実をつけている。大きなジョーロで何度も水を運び、毎朝30分ほどもかかって水遣りを終わると汗が流れ落ちる。そのあとでい…
「無線封止」の神話は完全崩壊、奇襲は読まれていた!「 『真珠湾の真実』をまだ信じない人たちへ 」
『諸君!』 2001年9月号 終戦特集 破られた「歴史の封印」 「民衆の一部を一時期欺くことはできるかもしれないが、全ての民衆をいつまでも欺き通すことは不可能である」というリンカーンの言葉を捧げたい ロバート・スティネット(ジャーナリスト) 妹尾作太男(戦史研究家) 田久保忠衛(杏林大学教授) 櫻井よしこ(ジャーナリスト) 「無線封止」は虚構だった 妹尾: 『真珠湾の真実――ルーズベルト…