「 自然によるCO2削減を無にし、地球温暖化を促す人類の愚挙 」
『週刊ダイヤモンド』 2001年2月3日号 オピニオン縦横無尽 第382回 1月23日付の「インターナショナルヘラルドトリビューン」(IHT)紙は一面トップに大きな写真入りで予想を超えるスピードで進む地球温暖化のニュースを伝えていた。 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の作業部会が発表した新たな報告書によると、100年後の地球の平均気温は、これまで予測されていた最大で3.…
「 国の財政赤字増大は官僚主導の政治と官の民業圧迫のツケ 」
『週刊ダイヤモンド』 2001年1月27日号 オピニオン縦横無尽 第381回 国家経営を官僚主導から政治主導へと切り替えるための省庁再編は、あまりはかばかしく進んでいないようだ。新ポストの人事が官僚主導で決められ、首相補佐官はまだ任命されてもいない。省庁再編という大きなチャンスを生かせなければ、合理的で効率的な国家運営への切替えの機会は、また失われることになる。 官僚主導の結果、日本はどん…
このところ複数の経済雑誌が、
このところ複数の経済雑誌が、小包み運送で、ペリカン便の日本通運とゆうパックの郵政省(省庁再編で総務省になりました)が、提携するという情報を伝えました。 狙いは民間最大手のヤマト運輸と競合するためと分析されています。郵政省はすでに民間輸送会社15社と部分的に提携しています。しかし日通との提携は生半可なものでなく、ゆうパック、ペリカン便という名前をかえて統一ブランド名にするフルスケールの提携とみら…
「 株価対策ではなく、経済、企業の体質改善に政府は取り組め 」
『週刊ダイヤモンド』 2001年1月27日号 オピニオン縦横無尽 第380回 今年7月の参議院選挙で勝つためには、景気回復の実績が重要であるとして、森首相が株価をどう回復させるか、知恵を絞っているそうである。人づてに聞いた話ではあるが、いずれも目前の問題処理に重点を置いた自民党の政策をみれば、森首相の発想も同様なのだろう。 日本経済を大きく左右する米経済をみると、日本は小手先の株価操作など…
もう成人式はとりやめたらよい。
もう成人式はとりやめたらよい。今年もまたそう思いました。成人の祝いは個々の家族単位で行えばよいことで、日本のように地方自治体が税金を使って祝うのは世界でも例外的です。 成人した若者たちのあり様も各国に例をみない異常な姿です。大人の資格の第一は他人の話を聞く能力です。相手を尊重して少なくとも静かに耳を傾けることもできなくてなにが大人の仲間入りでしょうか。式場に入っても携帯電話を手放せず、私語をや…
大反響! 現役裁判官座談会 第2弾「裁判官には最高裁多数派につく『家風』がある」
『SAPIO』 2001年1月24日・2月7日号 司法改革が日本を変える 第7回 1999年9月に現役裁判官の有志で結成された「日本裁判官ネットワーク」。とかく閉鎖的だと見られてきた裁判官たちだが、司法を考えるシンポジウムを開き、市民たちの声を聞き、率直に自分の意見を述べる彼らの姿に、日本の新しい裁判官の姿を見出すこともできるのではないだろうか。以前、この連載の中で行なわれた櫻井よしこ氏との座…
「景気回復まであと3年」
『Voice』 2001年2月号 竹中平蔵・櫻井よしこ連載対談 目を覚ませ、日本人 第2回 日本は通信の競争政策に失敗した 竹中:いま、猫も杓子もIT革命ですね。でも、面白いことに気がついたんです。99年発売の『現代用語の基礎知識』には「IT革命」は出てきていないんです。2000年発売のものからなんです。森総理の貢献かもしれませんね。 櫻井:はじめは「イット」とおっしゃったとか(笑)。 …
「 一票の格差を是正して民主主義の質を高めよう 」
『週刊ダイヤモンド』 2001年1月13日号 オピニオン縦横無尽 第379回 20世紀の最後の10年に、人類が長年直面してきたイデオロギーの戦いが終焉し、私たちは新しい時代に入った。新しい世紀で最も重要とされる要素は民主主義の質である。 20世紀には見過ごされてきた多くのことが、21世紀には重要な政治課題となるに違いない。それは、民主主義を支える価値観を徹底させることだ。形ばかりの民主主義…
「 ゲンモンバシと東大生? 」
『GQ』 2001年2月号 COLUMN POLITICS 日本の子どもたちの勉強離れに今や歯止めはないのか。国際教育到達度評価比較によると、理科や数学が好きだという中学生は、5年前の調査に較べてさらに減少した。数学の得点も、かつては世界のトップ水準だったのが5年前の調査で3位に下がり、今回はさらに五位に下がった。理科は3位から4位に後退した。 学校以外の自宅や塾で勉強する子どもは、調査対…
あけましておめでとうございます。
あけましておめでとうございます。 はじめてホームページをつくってみました。この空間の中で、21世紀の私たちの未来を、インターネットユーザーの皆様と共に考え、新しい可能性や夢に思いを巡らせ、課題や問題点を探り、それらをどういうふうに解決していけばよいのかを探ってみたいと思います。 2001年の国内の最初の大きな動きは、省庁再編です。再編が、当初の目的どおりに進めばよいのですが、もし、そうでな…