「 核兵器を増強する中国がいて米国の軍縮宣言は喜べない 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年6月27日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 794 米国のオバマ大統領がチェコのプラハで「核兵器のない世界を目指す」と表明したのは今年4月5日だった。同発言を歓迎して日本では6月16日、衆議院が核廃絶の決議案を全会一致で採択した。素直といえばあまりに素直な日本の反応とは対照的なのが、国際社会の反応だ。 オバマ提案に対して、米国内には厳しい…
「 CO2、政府はもっと賢い削減策を 」
『週刊新潮』 2009年6月25日号 日本ルネッサンス 第367回 6月10日、麻生太郎首相は官邸でパネルを示しながら会見し、2020年までに温室効果ガスの排出を05年比で15%削減すると発表した。 中期目標としての15%削減を実現するには、産業、家庭、運輸などの各分野で総額62兆円もの省エネ関連の投資が必要とされる。目標達成の具体策は、太陽光発電の導入量を20年までに20倍にす…
サイン会のお知らせ
ダイヤモンド社新刊 「櫻井よしこの憂国 論戦2009」の サイン会を 7月17日(金曜日) 18時30分から 浜松町の 「ブックストア談 浜松町店」さんで行います。 皆様にお会い出来ることを楽しみにしておりますので、 是非お運び下さい。…
「 日本で暗躍するロシア人スパイを描く『秘匿捜査』に実名で登場の鈴木宗男氏 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年6月20日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 793 一見平和でのどかな日本で、日々、熾烈なスパイ活動が進行中だ。安全と水はタダなどと表現される日本人の思い込みとは裏腹に、情報工作員らを相手にした闘いの実態はきわめて厳しい。 その一端を描いた竹内明氏の『ドキュメント 秘匿捜査』(講談社)は、日本でうごめくロシア人スパイたち、彼らに取り込まれ情報提供す…
「 知って驚く自衛隊規制の異常 」
『週刊新潮』 2009年6月18日号 日本ルネッサンス 第366回 北朝鮮は相変わらず暴走中だ。4月5日の長距離弾道ミサイル発射、5月25日の核実験及び短距離ミサイル3発発射、26日の短距離ミサイル2発発射、29日にも短距離ミサイル1発を発射。そしていまは、朝鮮半島日本海側の南東部、江原道(カンウオンド)・旗対嶺(キテリヨン)で新たな発射準備ととれる動きが進んでいる。 言葉の攻撃も激烈だ。6…
「 自衛隊には実質的に“出来ない” 北朝鮮に向かう船への臨検 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年6月13日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 792 4月5日、北朝鮮は人工衛星と称して長距離弾道ミサイルを発射し、5月25日には2度目の核実験を断行した。 2006年の前回の核実験を機に、国連は北朝鮮制裁決議1718号を採択した。だが、北朝鮮はこの国連決議に違反し、強行策に突き進んでいる。 国連安全保障理事会は北朝鮮制裁向けの新たな決議づくり…
「 人事院、権限移管に異常な抵抗 」
『週刊新潮』 2009年6月11日号 日本ルネッサンス 第365回 人事院とはとんでもない役所である。総裁の谷公士(まさひと)氏をはじめ、心が腐っているのではないか。5月29日に人事院が国会と内閣に提出した「国家公務員白書」には、矩を越えた異例の政府批判が展開されている。 批判は、政府が閣議決定して3月31日に国会に提出済みの国家公務員制度改革法案についてである。 政府を批判することのすべて…
「 力で攻める中国に心で戦うチベット 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年6月6日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 791 ケルサン・ギャルツェン氏は、チベット亡命政府特使として2002年以降、中国側との接触を重ねてきた。 「公式の接触は8回、非公式は1回です。ダライ・ラマ法王の求めは、主として3つ、国際社会の倫理に沿う人権の推進、宗教に基づく和の確立、チベット人の価値観の擁護と存続です。政治的要求を出したことはあ…
「 『盧武鉉・韓国前大統領』転落死が映し出す異常な『韓国情勢』 」
『週刊新潮』 2009年6月4日号 日本ルネッサンス拡大版 第364回 2002年4月、韓国で『妻よ、少し助けてくれないか』という著書が再出版された。このくだけた題名の書の著者は、5月23日に「自殺」した盧武鉉前大統領である。同書には次のようなことが書かれている。 「子どもの頃、ひどい劣等感をもっていた。心の奥底に他人への恨みや敵対心を抱いていた」「これは、常に不遇を嘆いていた母の影…