「 南シナ海強奪で開き直る中国 」
『週刊新潮』 2015年6月11日号 日本ルネッサンス 第658号 5月末にシンガポールのシャングリラホテルで行われたアジア安全保障会議では、大国意識を隠そうともしない中国が堂々たる悪役を演じた。国際社会から如何なる非難を受けても、中国の行為がどれほど非道であっても、動ずることなく突き進むと、事実上、宣言した。 中国人民解放軍副総参謀長、孫建国氏は会議最終日の5月31日に演説した。絵…
「 財務省の教員削減は本質知らず 解決策は民間の力の活用にあり 」
『週刊ダイヤモンド』 2015年6月6日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1086 5月26日、安倍晋三首相の開催する教育再生実行会議と、下村博文文部科学大臣の諮問に応える中央教育審議会の意見交換会が行われた。私は中教審の委員の1人として出席したのだが、交換会では近未来社会に生ずる大きな変化に対応する教育の在り方に注目が集まった。 下村文科相が、3つの未来予測を示した。…
「 せめぎ合う米中、日本の存在強化の好機 」
『週刊新潮』 2015年6月4日号 日本ルネッサンス 第657号 5月20日、米国防総省は最新鋭のP8対潜哨戒機で南シナ海上空を偵察した。翌日、世界に公開された映像には南沙諸島海域に展開する幾十隻もの中国艦船が映っていた。その数は私が想像していたよりもはるかに多く、中国が猛スピードで埋め立てとインフラ整備を進めていることを改めて痛感した。 中国は現在5つの島に侵略の手をかけている。ヒ…
「 憲法9条の下で無力な国にとどめたい理屈抜きの反日論説に惑わされるな 」
『週刊ダイヤモンド』 2015年5月30日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1085 安倍晋三首相が4月末に行った米国上下両院合同会議での演説がどのような反応を引き起こしているか、米国の対日政策を調べている中で、ブルームバーグのジェームス・ギブニー氏の記事に行き当たった。「あしき安倍外交の責任はジョージ・ケナンにあり」という見出しである。 ケナンは米国を代表する戦略家で…
「 オバマ大統領の無策で南沙に真の危機 」
『週刊新潮』 2015年5月28日号 日本ルネッサンス 第656号 米中関係はいま、大きな山場にさしかかっている。南シナ海を中国が目指す中華帝国の核心的利益の具体例とするのか、それとも、アメリカや日本が貢献する自由な海洋にとどめるのかのせめぎ合いが続いている。 5月初旬、アメリカ海軍の艦船などを中国が南シナ海に築いた人工島の12海里以内に航行させることを検討するよう指示した。オバマ大…













