「 なぜ韓国人は日本人を憎むほどに中国人を憎まないのだろうか 」
『週刊ダイヤモンド』 2013年1月12日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 968 日韓米中で新政権が発足し、2013年のアジア・太平洋地域ではこれら4カ国の外交政策が複雑に交差する。その中で、日本外交の基本は日米関係の修復と緊密化であるが、韓国との関係も重要な変数となる。 韓国外交を観察していてしばしば驚くのが彼らの親中ぶりだ。歴史上、朝鮮半島を最も苦しめたのは中国であ…
「 朴槿恵氏を選んだ大統領選挙 『大人たちが韓国を死守した』 」
『週刊ダイヤモンド』 2012年12月29日・2013年1月5日合併号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 967 12月19日、韓国大統領に朴槿恵(パク・クネ)氏(60歳)が選ばれた。「左翼の中の左翼」といわれる文在寅(ムン・ジェイン)氏に100万票の差をつけた。5年前、李明博氏は他の2人の候補を退け、500万票の差で選ばれたが、この5年間李大統領には保守派としての実績は何も…
「 新政権は拉致問題解決に総力結集を 」
『週刊新潮』 2012年12月27日号 日本ルネッサンス 第540回 拉致被害者の横田めぐみさんは「1994年に死亡した」と北朝鮮は言い続けるが、実は2007年当時生存していた。 拉致問題解決を目指す日本政府、家族会、救う会などは全て、拉致被害者全員の生存を確信して活動中だが、いままためぐみさんの生存情報が伝えられた。その証言が報告されたのは12月14日、東京で行われた国際セミナー、…
「 金正恩体制はミサイル発射で深刻な負の影響を受ける 」
『週刊ダイヤモンド』 2012年12月22日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 966 12月12日午前9時40分ごろ、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを北西部の東倉里(トンチャンリ)から発射した。予告通りの軌道を通過して、衛星「光明」を「予定の軌道に乗せた」とし、北朝鮮は「衛星打ち上げ」に成功した旨、発表した。 ミサイル発射の前日、どのメディアもいっせいに、北朝鮮がミサイルを発…
「 韓国大統領選を左右する秘密会議録 」
『週刊新潮』 2012年12月13日号 日本ルネッサンス 第538回 12月19日に迫った韓国大統領選挙が、33年前に暗殺された朴正煕元大統領と3年半前に自殺した盧武鉉前大統領の弔い合戦の様相を見せている。韓国の保守勢力が本来の問題意識を取り戻し、北朝鮮寄りの左派勢力と戦う構図が生まれていると言ってよいだろう。 大統領選挙は朴槿恵氏と文在寅氏の一騎打ちである。保守と見做されている与党…
「 韓国の危機は反日よりも反韓感情だ 」
『週刊新潮』 2012年10月4日号 日本ルネッサンス 第528号 韓国政治の迷走が続いている。韓国にとっていま最重要の課題は北朝鮮と中国の脅威に如何に向き合うかである。韓国の国家戦略上、北朝鮮緊急事態と中国の動きに備えて、日米両国と揺るぎのない協力関係を築き、経済は無論、軍事的連携体制を整えることこそ、最優先事項だ。 にも拘わらず、韓国は竹島問題と慰安婦問題を突然持ち出し、自ら反日…
「 憲法改正で国家として拉致解決を目指せ 」
『週刊新潮』 2012年9月13日号 日本ルネッサンス 第525回 去る9月2日、東京・日比谷公会堂で「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」が開かれ、会場は参加者で一杯だった。今年、2度目の大集会を催した理由は、拉致被害者が帰国して10年の節目に、改めて北朝鮮にメッセージを送るためだ。 どれほどの時間が過ぎても日本国民と日本政府の拉致に対する怒りは鎮まりはしないこと、被害者全員の救出…
「 非礼『韓国』に抗する究極の策がある 」
『週刊新潮』 2012年8月30日号 日本ルネッサンス 第523回 竹島、尖閣諸島、北方領土。戦後最大の危機はなぜ一挙に起きたのか。答えは明らかである。自国の防衛を他国に依存し、自らは出来得る限り軍備を退けてきた戦後体制のツケが噴出し始めたのだ。 国際関係の基本は軍事力にあるという平易かつ明白な原理も、アジア・太平洋に高まる緊張も見ようとせず、特にこの10年日本のみ、ひたすら軍事力を削減し…
「 韓国総選挙は与党勝利でも不安が残る対北朝鮮政策 」
『週刊ダイヤモンド』 2012年4月21日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 933 4月11日、日本と北東アジアに大きな影響を及ぼす韓国総選挙が行われた。事前予想では与党セヌリ党(旧ハンナラ党)が現有議席の一六二議席から二桁台にまで落ちかねず、左翼政党の民主統合党と統合進歩党が躍進するとみられていた。 だが、ふたを開けてみればセヌリ党が300議席中152議席を獲得して単独過半数…
「 中国こそ“中東の春”を弾圧し核兵器を拡散させている元凶 」
『週刊ダイヤモンド』 2012年4月7日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 931 第2回核安全保障サミット出席のためソウルを訪れたオバマ大統領は3月26日、韓国外国語大学校で講演し北朝鮮の金正恩氏に直接語りかけた。 「核兵器の開発は北朝鮮のさらなる孤立と強い制裁を招くだけ」「挑発で見返りを求められる時代は終わった」。こう釘を刺して、「米国は北朝鮮の指導部に敵意は抱いていない」と…