「 国難に総力結集出来ない菅首相 」
『週刊新潮』 2011年3月31日号 日本ルネッサンス 第454回 緊急時における原子力発電の三つの鉄則、「止める、冷やす、閉じ込める」は福島では3月22日現在、「止める」だけが守られている。 米国の雑誌『タイム』は3月28日号の日本特集で、「世界で唯一地震予知システムと津波の警告システムを構築した」日本で、地震発生時に福島第一原発が止まり、さらに建屋が爆発したことは蒸気圧を逃すための「設…
「 政治と国のありようが今、問われている 」
『週刊ダイヤモンド』 2011年3月26日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 880 マグニチュード9.0の巨大地震、いかなる予想をも超えた巨大津波、原子力発電の危機──人類が経験したことのない最悪の三重の悲劇は、天が日本国に与え給うた試練ではないか。 万単位に上る人々、誠実に精一杯生きてきた多くの人々が犠牲となったことは、言い知れぬ悲しみである。被災者に限りない連帯の思いを…
「 国難の克服を日本再生につなげよ 」
『週刊新潮』 2011年3月24日号 日本ルネッサンス 第453回 形容する言葉もない凄まじい災害を、どう受けとめればよいのか。考えられる限りの全面戦争でさえもこれほどの被害をもたらすことはないだろう。日本国民、古里の自然、日本の誇る技術に抗い難い力で襲いかかった3月11日の巨大地震。それは予想を遥かに超える津波と重なり、海岸沿いの町々を呑みこみ、或いは炎で焼き尽くした。暮しは破壊され、万単…
「 日本の森林が危ない! 早急に関連法を成立させよ 」
『週刊ダイヤモンド』 2011年3月19日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 879 過日、民放のニュース番組に菅直人首相が出演したら、視聴率が一挙に下がり、通常の実績の約半分の水準にとどまったことがあった。 視聴率がすべてとは思わないが、国民がいかに菅首相、そして政治を見限っているかを示している。仕事として政治を見続けなければならない物書きの立場でも、現在の政治に注目し続ける…
「 自由弾圧に中国の大規模予算 」
『週刊新潮』 2011年3月17日号 日本ルネッサンス 第452回 発生から2ヵ月余りがすぎても、中東のジャスミン革命は続く。公正で自由な国家を求める中東革命を横目に見ながら、中国の全国人民代表大会(全人代)が開かれている。開幕当日の3月5日、温家宝首相が行った演説には、中国共産党の抱く危機感が溢れ、中東の轍は踏まないとの固い決意がうかがわれた。 温首相は情感を込めて一段と声を張り上げた。「…
「 民主社会に変わる条件を備えた中国のジャスミン革命は続く 」
『週刊ダイヤモンド』 2011年3月12日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 878 中東で始まった民主化を求める「ジャスミン革命」の波及を堰き止めようと、中国共産党の死に物狂いの努力が続く。自由で公正な社会を渇望する中国版ジャスミン革命を目指す日曜日ごとの集会は、2月20日に13都市、27日に27都市、3月6日は33都市に呼びかけられた。 中国当局の締めつけは激化し、27日の…
「 自民・民主両党で国土を守れ 」
『週刊新潮』 2011年3月10日号 日本ルネッサンス 第451回 1995年、中国の李鵬首相(当時、以下同)がキーティング豪州首相に「日本は30年後には潰れているだろう」と語った。同発言は、97年、キーティング首相から直接この発言を聞いた自民党の武藤嘉文総務庁長官が、帰国して自民党の行政改革推進本部総会で報告したことから、日本人の知るところとなった。 当時、李鵬発言は中国の外交的、軍事的…
Time for the Incumbent DPJ Government and the No. 1 Opposition Party to Join Hands in Defending Japan’s Own Domain
In 1995 the then premier of China, Li Peng, was quoted as telling Paul Keating, his Australian counterpart, that Japan “would vanish into thin air in 30 years.” Li’s alleged remarks were revealed…
「 毎年10万件の暴動が起きる中国 胡主席が幹部に強調した規制徹底 」
『週刊ダイヤモンド』 2011年3月5日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 877 中国では毎年10万件の暴動が発生している。一般国民の不満や訴えが、毎日約300件、爆発し続けているのだ。なんと不幸な国家だろうか。それでも、中国共産党は国民の怒りが昂じて、反政府運動に発展しないよう、巧妙に処理してきた。不満や怒りを手っ取り早く抑制するために、中国政府は反日運動を利用し、情報も日常的…
「 国際社会に調査捕鯨の意義を説け 」
『週刊新潮』 2011年3月3日号 日本ルネッサンス 第450回 中国やロシアの横暴に屈するだけでなく、日本は国際社会のならず者集団にも屈する国になり果てたのか。自ら闘うことを全く考えない国が、自らを守ることなど出来るはずがない。それが2月18日、米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の妨害ゆえに調査捕鯨を中止すると発表した鹿野道彦農林水産相の世界へのメッセージである。 暴力は、それに屈す…