「 盧政権の新聞規制に違憲判決 」
『週刊新潮』 '06年7月13日号
日本ルネッサンス 第222回
独裁者は異論を排除する。メディアを規制し、言論表現の自由を制限することで、自分自身への批判や反対意見を封じ込めようとする。だが、歴史はそうした目論見が破綻することを教えている。
韓国の盧武鉉大統領がこれまでに作ってきた厳しい言論弾圧の法律を見れば、盧大統領こそ現代の独裁者になろうとしていることが見てとれる。その目論見はしかし、6月29日の憲法裁判所の判決によって、歴史の教訓どおり、崩壊の淵にある。
盧武鉉政権のメディア規制法は04年12月に国会で成立した。「新聞などの自由と機能の保障に関する法律」と「言論仲裁および被害救済等に関する法律」である。いずれも、政権を批判してきた韓国の三大紙「朝鮮日報」「東亜日報」「中央日報」を標的にしたものだ。
前者のポイントは、上位3社の市場占有率が60%を超えてはならない(第17条)というものだ。紙面が充実していれば読者が増え、3社の合計で全体の6割を超えることもあるだろう。それを規制するのはおかしい。まして法律で部数を制限するのは言論の自由への挑戦以外の何ものでもない。盧大統領は6割の上限を三大紙に設けると共に、自分に賛同する新聞に対しては新聞発展基金から資金援助を行なう制度も作った。つまり、新聞に対して、アメとムチの政策を断行してきたのだ。基準は自分の政策に賛同するか否かの一点である。こうして例えばハンギョレ新聞などは政府の予算で支えてもらう一方で、熱烈な政権翼賛の記事を掲載してきた。
後者の言論仲裁法のポイントは、報道について、当事者ではない第三者が正式の裁判を経ない仮処分で訂正報道の要求が出来るとした点だ。こうしておけば、大統領への批判的な報道に対して、無数の“一般市民”が訴えることが出来るわけだ。
新聞改革の名目の下に成立した一連の法律に対して、昨年、「東亜日報」と「朝鮮日報」などが憲法に違反するとして訴えていた。
巻き返す韓国保守勢力
憲法裁判所は、6割条項も第三者による訂正報道要求の条項も、違憲だと断じた。「違憲」と判断されれば、その法律は即時、効力を失う。
「月刊朝鮮」の元編集長、趙甲済氏が語った。氏は、弱体化する韓国メディア界で、報道記者としての責任を果たしている数少ない気骨ある言論人といってよい。
「憲法裁判所に提訴された論点は約二十項目、裁判所はその内の五項目を違憲と断じたのであって、全ての訴えが認められたわけではありません。しかし、違憲とされた五つの争点だけでも、政権にとっては大打撃です。これで同政権が新聞に圧力をかけることは不可能となりました」
盧大統領にとってはこのところ敗北続きだ。5月31日の地方自治体の首長選挙では与党ウリ党は惨敗した。金大中氏の訪朝に託した北朝鮮外交での新たな進展と成果も、金正日総書記から訪朝そのものを拒否され、「北朝鮮に多くを譲歩しようと思う」「条件なしの支援を行う」とまで語った盧大統領の金総書記への好意も拒絶された。加えて金大中氏にはいま、米国での巨額闇資金による蓄財疑惑が持ち上がっている。
一方日本国内では弱小の朝鮮総連がその10倍のメンバーと比較にならない経済力を持つ民団を呑み込む真逆(まさか)の動きが起きようとしていた。この動きを盧大統領も支援した可能性が否定しきれないのだが、それもいま、民団の良識派が猛烈に巻き返し、白紙に戻された。日本での事態も盧大統領の思惑に反する展開だ。
日本の在日社会の動きと韓国の左右両勢力の動きは鏡にうつるイメージのように相照らし合うもので、事実上連動していると見てよい。民団良識派の巻き返しは、盧武鉉政権に対して、韓国の保守派勢力が巻き返しをはかり、成功しつつある兆しと読んでよいだろう。
そして今回、憲法裁判所による違憲判決が出された。一連の動きは、拉致問題には関心も持たず、北朝鮮に「条件なしの援助を行う」と言ってのける盧政権の親北路線の暴走にブレーキをかけ、独裁体制構築の邪魔になるメディアへの規制を突き崩すことにつながるのか。
趙甲済氏は、明らかに韓国の世論の潮流は変わりつつあると指摘する。5月末の地方自治体の首長選挙が潮流反転の大きなきっかけになっており、選挙後に行われた世論調査では、盧大統領の支持率は選挙前の30%台から14%に急落した。
「史上最低を記録したのです。金大中氏は最後まで20%台を保ちましたが、それは全羅道という、『金大中教』とでも言うべき熱烈な地元の支持があったからです。盧大統領には、地元と呼べる支持基盤もない。支持率が一桁台に落ちることも考えられます。そうなれば左派政党のウリ党にとって、不人気な大統領は重荷となり、大統領の離党や、与党の分裂もあり得ます」
狂乱の政権を監視せよ
元々盧武鉉氏は政党の離合集散を繰り返す癖がある。03年2月25日の就任後、3か月たらずで「新党推進の集まり」を結成し、自分の大統領当選を助けてきた「民主党」の分裂をはかった。その4か月後の9月には院内交渉団体「国民統合新党」を組織し、2か月後には現在の与党「ヨルリン・ウリ党」を作った。
ウリ党の運営も振幅が激しく、03年11月の結党から今日までの約2年半で、党の代表はなんと9人も交代した。盧武鉉大統領のこれからの行動を予測することは同大統領の政治が“狂乱”と形容されるだけに難しい。確かなことは、どのような展開になっても、失われつつある世論の支持の回復は容易ではないことだ。
趙氏は、懸念すべきは盧大統領の“ウルトラC”だという。金大中氏に倣って同じ戦術をとるのではないかと次のように述べた。
「5年前の01年に金大中氏は新聞各社に徹底的な税務調査を実施しました。半年間も続いた異例の徹底調査で各紙は大きく信用を傷つけられ、世論は金大中氏支持に傾きました。金大中氏は影響力を保持し、翌年の大統領選挙で自分の支持する盧武鉉氏を当選させるだけの力を温存したのです。盧武鉉氏も同じ戦略をとるのではないか。支持率が14%に落ち込んだいま、特に起死回生の手として再び新聞各社に徹底した税務調査を実施する可能性があります」
ちなみに01年の金大中氏による税務調査は苛烈を極め、それを苦にした東亜日報名誉会長夫人が自宅マンションから飛び降り自殺したほどだ。税務調査を命じた金大中氏自身、小欄でも報じたように数百億円にのぼる巨額闇資金を海外に蓄財している疑いが浮上してきた。政治的思惑が透視されるメディア各社への税務調査は、政権の悪行を隠蔽するためと見てよいだろう。盧政権への厳しい監視が必要だ。
朝日新聞よりも酷いゲンダイネット
アメリカの先制攻撃戦略と日本の先制的自衛権を混同する議論が横行している。 秋篠宮妃紀子さまと紀子様の御腹にいる御子様が御無事でありますようにと願う方…
トラックバック by 何でもそろう便利屋です — 2006年07月19日 12:09
盧大統領「日本とは対決しなければならない」ー 巡航ミサイル潜水艦配備は何のため
【国防】韓国、巡航ミサイル潜水艦配備へ
国防部、「2007-2011年国防中期計画」発表
早ければ来年度中に数100キロ離れた地点から地上の…
トラックバック by 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN — 2006年07月19日 12:17
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goddess 櫻井
ys: 「 盧政権の新聞規制に違憲判決 」
独裁者は異論を排除する。メディアを規制し、言論表現の自由を制限することで、自分自身への批判や反対意見を封じ込…
トラックバック by 「『我思う』と我思う」故に「『我在り』と我思う」 — 2006年07月19日 15:57
脱北者の臓器を商品化・北朝鮮政府黙認
10万人を超える法輪功、自国の囚人以外にも、中共は秘密逮捕した北朝鮮人からの臓器摘出を実施。その数は570人超にのぼり、その他、東南アジア、南アジア地区…
トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月19日 16:20
今も生き続ける革命の戦士を育てる教育
最近、福岡の教育ネタが多いですが、色々な御意見や御感想も頂戴しており励みになりますので続けたいと思います。
学校教育はある意味おそろしいものだ…
トラックバック by なめ猫♪ — 2006年07月19日 18:39
朝鮮日報に興味深い情報を見た
金大中(キム・デジュン)が、平壌で金正日と対面し、朝鮮半島融和政策を論じ合ったことは、半島の緊張をなくす美談とも報じられていた。なぜなら。両首脳が「侵略行…
トラックバック by よろずBLOG — 2006年07月19日 19:53
災害のお見舞いを申し上げます
この度の豪雨災害に遭われた北陸、甲信越、東海地域のみなさまに慎んでお見舞いを申し上げます。
トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月19日 22:08
北朝鮮制裁決議採択の影響
今回の北朝鮮ミサイル連射事件を巡る一連の騒動の中で「韓国政界がきな臭い?!」という見解をとあるテレビ番組で披露されていたようです。ぼやきくっくりさんの「「…
トラックバック by 中南海ノ黄昏 — 2006年07月19日 23:09
北朝鮮、16日「戦時動員令」を発動
中央日報 北朝鮮、16日「戦時動員令」を発動
トラックバック by 敬天愛人 — 2006年07月19日 23:10
ミサイル発射した北朝鮮に対する支援,全面中断しなさい!
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トラックバック by 敬天愛人 — 2006年07月19日 23:29
情報公開条例が人権侵害につながる?–部落解放同盟福岡県連運動方針
昨日、KBCニュースで部落解放同盟福岡県連の定期大会の模様を伝えていました(他局もあったと思う)。
今月は同和問題啓発強調月間です。福岡市では1…
トラックバック by なめ猫♪ — 2006年07月20日 09:17
日本を蝕む大陸汚染(新編)(上)
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トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月20日 10:25
馬英九の訪日と台湾の行方
離散家族の再会中止、北朝鮮が韓国に通告(読売新聞 7/20)
朝鮮中央通信によると、北朝鮮の張在彦(チャン・ジェオン)朝鮮赤十字会委員長は19日、韓…
トラックバック by 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN — 2006年07月20日 10:44
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日本は北東アジアのイスラエルになろうとするのか
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トラックバック by 敬天愛人 — 2006年07月20日 21:16
古賀誠元等は議員を辞すべし!
昭和天皇陛下が靖国のA級戦犯合祀に不快感を語られたとする「メモ」が公表された。折りしも“靖国問題”では日本に歯が立たないとみた中共が戦術を変え、古賀誠元…
トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月20日 21:47
中華思想とキリスト教の危険な類似性
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トラックバック by 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN — 2006年07月21日 09:09
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拝啓櫻井よしこ様:昭和天皇メモ公開に寄せて(1/5)お粗末過ぎる我国メディアの資質を問う!
昨日(7月20日)夕刻のHNKニュースのトップ報道を視聴するなり、不愉快千万である。
何処から入手したものか、故・宮内庁長官富田朝彦氏の個人的メモを公…
トラックバック by エセ男爵酔狂記 Part-II — 2006年07月21日 14:47
中東全面戦争の危機
なぜか、わが国のメディアは、イスラエル軍によるレバノン攻撃をクローズアップしているが、イスラエルにもすでに100発を超えるロケット弾、小型ミサイルが着弾…
トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月21日 20:43
私たちと昭和天皇の距離
朝一の、フレッシュな、ホームヘルパーさんとの会話。
今朝は天然ヘルパーのKさん(私と同い年)がやって来た。
私(新聞読みながら)「ジダンに罰金70万…
トラックバック by うみおくれクラブ — 2006年07月22日 07:58
富田長官の非公式「メモ」の過大評価を慎み、その政治利用に反対しよう
日本会議メールマガを転送します。ご参照いただければ幸いです。
一昨日の日本経済新聞の記事に端を発して、本日の各紙は社説で、戦犯分祀や参拝中止、国立追…
トラックバック by 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN — 2006年07月22日 11:21
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この22日にカルト関連の資料を1点アップしました。創価学会の果てしなく復讐を繰り広げる体質に驚きました。兄が表現すれば「集団病理」でしょう。私にいわせて…
トラックバック by 博士のランダムノート — 2006年07月22日 12:18
盧大統領が、「日本とは対立」と
韓国の通信社・聯合ニュースは17日、近未来の南北朝鮮統一をめぐる日本との対立を描
トラックバック by 株で毎週5万円のお小遣いを目指す。税理士バッキーの日記帳 — 2006年07月22日 12:26
北のミサイル攻撃近し
防衛庁が24時間の警戒体制を解き、通常体制に戻った、と報じられた。が、しかし、獣性が高い相手ならば、小康状態の時ほど「嵐の前の静けさ」ととらえる危機管理…
トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月22日 19:18
日共は「靖国派」という言葉を使ってはいけない
日共は以前から、日本の侵略戦争を「正しい戦争」だと宣伝している勢力を”靖国派”と呼んでいる。
「”靖国派は”靖国史観”を国論にしようという途方もない計…
トラックバック by うみおくれクラブ — 2006年07月23日 09:44
富田元長官「メモ」の一部しか報道しなかった日経
国民運動通信151号を転送します。富田元長官「メモ」に関する日本会議の見解です。
「戦犯」合祀に対する昭和天皇のご発言に関する宮内庁の富田元長官「メ…
トラックバック by 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN — 2006年07月23日 10:40
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サンデープロジェクト
2006年7月23日 櫻井よしこVS加藤紘一・おまけ菅直人
トラックバック by 神のいどころ — 2006年07月23日 15:58
メモの全文
問題の天皇発言は4ページだが、画像に3ページの裏がうっすらと写っている
http://sakuratan.ddo.jp/imgboard/img-box/…
トラックバック by 極東メモ — 2006年07月23日 17:52
中国発インフルエンザを撃退せよ
人感染型の高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)ウイルスが広範に猛威をふるおうとしている。これら伝染病は中国共産党による化学生物兵器開発によるものではな…
トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月23日 19:36
韓国:過激労使紛争の顛末・・ポスコ社占拠事件
◆民主労総のポスコ占拠、政府の強硬方針で自主解散
13日から慶尚北道浦項市ポスコ本…
トラックバック by 短く斬れ — 2006年07月23日 22:04
強制連行の子孫という誤解を正そう
最近、面白い本をみつけました。『「在日」論の嘘』(PHP研究所)。著者はもともと在日韓国人三世として生まれ、後に帰化した人で、これまで盛んに言われてきた…
トラックバック by なめ猫♪ — 2006年07月23日 23:06
消えよ、加藤紘一!
意図的としか考えられない状況において、昭和天皇陛下の“メモ”と称する“スクープ”を報じたマスコミの分不相応の不謹慎さもさることながら、それをテレビ討論の…
トラックバック by 博士の独り言 — 2006年07月24日 00:14
盧武鉉政権:誕生前夜 その5・・大統領就任演説とイラク派兵
現在の韓国は「思想的内戦状態」と言われています。 今、盧武鉉政権の左傾化に対抗して 在野で「ニューライト運動」のような 保守系団体も…
トラックバック by 待避禁止! — 2006年07月24日 00:17
学校の実態調査から、教育正常化を
日本会議首都圏地方議員懇談会
監査
添田隆晴 伊勢原市議 に聞く
■プロフィール
そえだ たかはる 昭和二十一年神奈川県県生まれ。特定医療…
トラックバック by 草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN — 2006年07月24日 10:56
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