「 8・15文演説、反日の嘘と歪曲 」
『週刊新潮』 2019年8月29日 日本ルネッサンス 第865回 日韓関係は戦後最悪だ。有体に言って責任は文在寅大統領とその政権にある。この状況を直視して、日本政府は関係正常化の好機ともすべく、冷静で毅然とした現在の政策を堅持するのがよい。 文氏の日韓関係についての考えは、8月15日の氏の演説が雄弁に語っている。演説に込められていたのは深く頑迷な反日思想である。いまはまず、文氏の…
「 全体像を欠いた新聞の「萩生田報道」 」
『週刊新潮』 2019年8月16・22日号 日本ルネッサンス 第864回 なるほど、事実とは必ずしも合致しない“情報”はこんなふうに作り上げられ広がっていくのか・そんな体験の真っ只中にいま、私はいる。 7月26日、自民党幹事長代行の萩生田光一氏が、私の主宰するインターネット配信の「言論テレビ」で衆院議長交代論を展開したとする話が広がっている。その“情報”は正確ではない。そのように報じ…
「 中国国防白書、対米戦勝利への決意 」
『週刊新潮』 2019年8月8日号 日本ルネッサンス 第863号 中国が7月24日、4年ぶりに国防白書、「新時代における中国の国防」を発表した。米国への強烈な対抗意識を剥き出しにした同白書は、2017年12月、トランプ大統領が発表した「国家安全保障戦略」、続く19年1月に米国防総省が発表した「中国の軍事力」の報告に、真っ向から対抗するものだ。 トランプ政権は中露両国を米国の安全と繁栄…
「 憲法改正のために自公枢軸体制を見直せ 」
『週刊新潮』 2019年8月1日号 日本ルネッサンス 第862回 日本周辺のあちこちに国際政治上の重要事態が発生し、日本はその危機のひとつひとつに対処することが求められている。脅威はヒタヒタと押し寄せている。にも拘わらず、7月21日の参議院議員選挙は、なんと緊張感を欠いていたことか。 北朝鮮の核・ミサイル問題、隙あらばと中国が狙う尖閣諸島と台湾、わが国の石油タンカーも攻撃されたホルム…
「 脅威に囲まれる日本、いま安保を考えよ 」
『週刊新潮』 2019年7月25日号 日本ルネッサンス 第861回 7月1日、経済産業省が「大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて」を発表した。韓国向けのフッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の輸出審査の厳格化が内容だ。 これらの戦略物資は、これまで韓国をホワイト国、即ち、貿易管理の体制が整った信頼できる国であると見做して3年間申請不要で許可していた。だが後述するように韓国はもは…
「 選挙を前に激化する、朝日の安倍批判 」
『週刊新潮』 2019年7月18日号 日本ルネッサンス 第860回 7月4日、参議院議員選挙が公示され、世の中は選挙一色だ。その中で「朝日新聞」の反安倍報道が際立っている。7日の1面に政治部次長、松田京平氏の署名入りの記事が載った。「『嘲笑する政治』続けるのか」と題して安倍晋三首相を次のように批判した。 「(安倍晋三首相は)民主党政権の失敗と比較して野党を揶揄、こき下ろす。身内で固ま…