「 国際社会に調査捕鯨の意義を説け 」
『週刊新潮』 2011年3月3日号 日本ルネッサンス 第450回 中国やロシアの横暴に屈するだけでなく、日本は国際社会のならず者集団にも屈する国になり果てたのか。自ら闘うことを全く考えない国が、自らを守ることなど出来るはずがない。それが2月18日、米国の反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の妨害ゆえに調査捕鯨を中止すると発表した鹿野道彦農林水産相の世界へのメッセージである。 暴力は、それに屈す…
「 日本人を使ったダミー取引で森や水資源を奪う中国などの外資 」
『週刊ダイヤモンド』 2010年4月17日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 834 4月5日にタイ中部のホアヒンでメコン川委員会(MRC)の初の首脳会議が開かれた。タイ、ベトナム、ラオス、カンボジアの4首脳を軸に、中国をオブザーバーとしての会議である。 メコン川に依存して生計を立てる流域人口は6,000万人、農業、漁業、物流すべてが豊富な水量あってのことだ。ところが1990年…
「 捕鯨、怯まず正しさを主張せよ 」
『週刊新潮』 2010年3月4日号 日本ルネッサンス 第401回 2月21日、豪州を訪れた岡田克也外相は、西海岸の町、パースでスミス外相と会談した。世界屈指の美しさで知られるパースの自然とは対照的に、会談では鯨問題を巡る険しい対立が浮き彫りにされた。 南極海での日本の調査捕鯨に対して、米国の反捕鯨団体シーシェパード(SS)の妨害が続いているのは周知のとおりだ。SSは、本部を米国に置き、カナ…
「“都市鉱山”で日本は資源大国だ」
『週刊新潮』’08年5月29日号 日本ルネッサンス 第314回 中国四川省大地震の影響が日本経済に及びつつある。元々はチベット人の国だった今回の震源地帯は豊かな資源を埋蔵している。そこで産出される希少金属(レアメタル)や、被災地復旧に必要となる鉄鋼材の供給が逼迫し、価格をつり上げそうなのである。 急成長を遂げる中国は希少金属のみならず世界中の資源を暴食してきた。それもひとつの大きな要因となり、…