「 民主党は議論無用の革命政党か 」
『週刊新潮』 2009年12月24日号 日本ルネッサンス 第392回 日本人は昔から皇室を権威とし、権力によって支えられる政党や政治家との間に一線を引き区別してきた。 時代によって皇室を巡る状況は変化し、歴史を振りかえれば、皇室が権威の次元を超えて権力を握ったときもある。反対に、経済的逼迫の中で権威を保つことさえ侭ならなかったと思われる時代もある。 そんな苦労の時代の典型が大永(だいえい…
「 拉致の実態を前にして政府の脆弱性を痛感する 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年12月19日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 818 12月6日、東京都港区の「ゆうらいふセンター」で行われた、「いかに救い いかに守るか」と題された拉致と国防に関するシンポジウムに参加した。実際の議論に先立って、全員で約20分間のビデオを見た。主催者である予備役ブルーリボンの会が作ったものだ。 同会は、自衛官OB、即応予備自衛官、予備自衛官、予…
「 緊急提言 『鳩山さん、日本を自滅させるおつもりですか』 」
『週刊新潮』 2009年12月17日号 日本ルネッサンス 第391回 「日米同盟」壊滅の日 鳩山由紀夫首相の幼稚な理想論が日本を自滅の道に追い込みつつある。来年の日米安全保障条約改定50周年に向けて開始予定だった同盟深化のための協議を、米政府が延期すると伝えてきた。 日本政府筋はこれを「かつてない深刻な危機」だと語る。 米国バンダービルト大学日米研究協力センター所長ジェームス・アワー氏…
「 『秘書の罪は議員の罪』と言い辞職を迫った鳩山首相の言行不一致 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年12月12日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 817 国会は12月4日に閉会された。鳩山由紀夫首相は、「党首討論に対して消極的な発言は今まで一度もしていない」と語るが、自民党などが繰り返し要求した党首討論に結局応じなかった。 「政治主導」を標榜するのであれば、自ら決断して党首討論に応ずればよい。それをせず、国会対策委員長の背に隠れるかのように…
「 米海軍・コリアン漁師拉致事件 」
『週刊新潮』 2009年12月10日号 日本ルネッサンス 第390回 もうすぐ12月8日が巡って来る。68年前のその日の日本軍による真珠湾攻撃は、すでに険しくなっていた米国白人社会の日系人に対する視線を一層険悪なものにした。やがて日系人は敵国日本と通ずる危険性があると見做され、カリフォルニアやハワイで強制的に収容された。収容所には日系人に加えてドイツ軍やイタリア軍の捕虜、それに多くの朝鮮半…
「 CO2地球温暖化説を推進するIPCCや鳩山政権の活動への疑問 」
『週刊ダイヤモンド』 2009年12月5日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 816 英国のイーストアングリア大学は、地球環境研究の最前線を行く大学の一つである。権威あるこの大学の気候変動研究所のコンピュータがハッキングされ、eメールの記録が流出、十数年間にわたるメールの往来が一挙に世界中に暴露された。そこに登場するのは、気候変動の分野で刮目されている学者・研究者らであ…
「 莫大な国費投入で『中国の頭脳』を育んでいる『日本の大学』 」
『週刊新潮』 2009年12月3日号 日本ルネッサンス[拡大版] 第389回 「 教育崩壊 」 (後編) 日本にはいま、短大を含め1,200近くの大学が存在する。大学院大学も各地に創設された。これだけを見ると、日本は文字どおり高学歴の、知的国家であるかのような印象だ。その一方で、日本の学生たちの著しい学力低下は覆うべくもない事実だ。 高等教育の実態把握のために、京都大学経済研究所所長の西…