「 香港で想定外の大デモ、習近平の窮地 」
『週刊新潮』 2019年6月27日号 日本ルネッサンス 第857回 習近平国家主席の大誤算といってよいであろうが、それも含めて自業自得ではないか。 香港で「逃亡犯条例」改正への反対の声はおさまらないどころか、国際社会が一斉に、香港政府と、背後で実権を握っている北京政府への非難の声を強めている。 逃亡犯条例改正への反対デモは、6月9日の日曜日には主催者発表で103万人、16日には…
「 香港の強権支配を徹底しつつある中国 日本こそ脅威を認識しなければならない 」
『週刊ダイヤモンド』 2019年6月22日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1284 6月9日、香港の街々を100万人を超える人々が埋めつくした。1997年に香港が中国に返還されて以来、最大規模のデモだった。香港住民の約7分の1が参加したデモの必死の訴えは、しかし、中国の習近平国家主席にも中国共産党にも届かないだろう。 香港の人々が求めているのは「逃亡犯条例」改正案の…
「 2000万円と100万円のショック 」
『週刊新潮』 2019年6月20日号 日本ルネッサンス 第856回 「ショックですよ。僕らの世代は2000万円と言われてもどうしようもない」 30代の技術者で、小規模ながら会社を経営している男性が語った。妻と共働きで、幼い娘は2歳になったばかりだ。 金融庁は6月3日、定年後の夫婦が95歳まで生きるには約2000万円の金融資産が必要だとの報告書をまとめた。平均値で、夫65歳、妻6…
「 国際政治は理想よりも力で動く ウクライナの二の舞を演じてはならない 」
『週刊ダイヤモンド』 2019年6月15日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1283 「現在の日本はロシアに侵略されてクリミア半島を奪われる前のウクライナとそっくりです」 ウクライナから来た留学生、ナザレンコ・アンドリー氏(24)がインターネットの「言論テレビ」で語った。来日5年、共愛学園前橋国際大学在学中で、「雲散霧消」など四字熟語も自在に使いこなす。 どのように日…
「 中国の対米威嚇、本音は何か 」
『週刊新潮』 2019年6月13日号 日本ルネッサンス 第855回 「対話? 歓迎だ。戦い? 準備はできている。我々を脅かす? やれるわけがない」 これは6月2日、中国・国防相の魏鳳和(ウェイフォンホー)氏が米国への対抗心も露わに中国国民の声として語った言葉だ。威嚇か、半分本気か。米国の出方次第では戦争もあり得ると、生々しい敵対心を見せている。場所はシンガポール、世界の安全保障問題の…













